2010年2月19日 (金)

「こんな日弁連に誰がした?」(小林正啓著・平凡社)

標記書籍、発売とともに購入し、読了。
「迷走する」日弁連史。なかなか勉強になります。

つい先日には日弁連会長選挙があり、史上初の再選挙。また私が所属する東京弁護士会でも、常議員選挙がありました。うーんなかなかグッドタイミングな発売。
選挙に出ているような弁護士は、または現状に不満または不安を持つ弁護士たちは、この本くらいはもちろん読んでいるんだろうなあ…と思いながら読んでいました。

ちなみに著者弁護士のブログはこちら→
http://hanamizukilaw.cocolog-nifty.com/blog/

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2009年8月15日 (土)

「現代・河原乞食考」(山城新伍)

俳優の山城新伍さんが、亡くなられたそうです。

私の印象に残っている本に、「現代・河原乞食考」(解放出版社)という一冊があります。「差別」について、役者という縦糸で書かれたものです。
読みやすく、かつ含むところもある本です。「差別」について考える方には、一読をお勧めします。

山城新伍さんのご冥福を、お祈りいたします。

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2009年5月15日 (金)

「ノルウェイの森」映画化。

昨日のニッカンスポーツ(愛読紙)朝刊によると、映画化される「ノルウェイの森」、主演(=ワタナベくん)は松山ケンイチさんだそうですね。
ちなみに直子は菊地凛子さん、緑はモデルの水原希子さんだそうで。

たまたま最近「デトロイト・メタル・シティ」「人のセックスを笑うな」と立て続けに松山ケンイチ主演作を観ていたのですが、雰囲気のある俳優だなあと思いました。ノルウェイの森、最初は映画化に抵抗があったのですが(映画化になじまないと思っていましたし)、もしかして結構いいかも、と期待してしまいます。

ノルウェイの森は、高校生のときに初めて読み、私のさまざまな扉を開いてくれた小説です。
数え切れないほど繰り返し読んだ小説なのですが(好きな小説は他にもありますが、読み返した回数ではたぶんこの本が一番)、ノルウェイの森が好きと言うと、ブンガク好きからの失笑率が高いんですよね。だから「ブンガク好き」はキライなんだ。文句あんの(笑)?

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2009年4月16日 (木)

「多磨全生園・<ふるさと>の森 ハンセン病療養所に生きる」(柴田隆行著・社会評論社)

「多磨全生園・<ふるさと>の森 ハンセン病療養所に生きる」(柴田隆行著・社会評論社)を読了しました。

多磨全生園は、東村山市にある、ハンセン病療養所です。私が修習生のころハンセン病判決・控訴断念運動があり、また私の修習先事務所(=のちの勤務事務所)の弁護士がハンセン病弁護団だったことから、連れていってもらったこともありました。訪問先のおばあちゃんにおみやげにもらった自家製キムチの味が、今でも忘れられません。

この本は、その全生園を包む「森」に焦点をあてています。
ハンセン病に対する偏見、迫害、隔離を見つめ続け、その歴史により生い茂った森、です。
たまにそばを通りますが、考えはじめると、その含意に圧倒されます。

ハンセン病問題は過去の問題ではありません。決して、終わっていないのです。

一度、目で見て、中に入って身体で感じていただきたい、そんな場所です。

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2009年3月31日 (火)

アレン・ギンズバーグ「吠える」

僕は見た 狂気によって破壊された僕の世代の最良の精神たちを 飢え 苛ら立ち 裸で 夜明けの黒人街を腹立たしい一服のヤクを求めて のろのろと歩いていくのを


アレン・ギンズバーグ「吠える」、出だしの一節です。

今日、立川駅構内の本屋に何気なく寄って、そこで「ギンズバーグ詩集」(増補改訂版、諏訪優訳編・思潮社)を見つけ、つい買ってしまいました。

ギンズバーグに心臓を掴まれたことがある人間が今や法律を生業としているのだから、おかしなものです。ま、僕の解釈では、魂は同じようなもんだ、と思っているのですが(^^)。

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2009年3月28日 (土)

「サマヨイザクラ」下巻発売

以前ご紹介した「モリノアサガオ」作者の郷田マモラさんが裁判員裁判を描いた「サマヨイザクラ」(双葉社)下巻が、本日、発売されていました。

この作品、「裁判員制度の光と闇」とサブタイトルがつけられており、その名のとおり、単なる流行りものではなく、映すべきものをとらえていると感じます。

このような漫画作品が持つ意味は非常に大きいと思うのですが、片や、法曹界(少なくとも、私の知っている弁護士界)のどれだけの人が、このような作品が出ていることを知っているのかなあ…。これこそ「乖離」というような気が。

ドラマにもなるようですね。原作の真摯さを損なわない作品になることを期待しています。

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2009年1月30日 (金)

「一緒に見上げた空」(大元よしき著・扶桑社)

「一緒に見上げた空」(大元よしき著・扶桑社)という本が、本日発売されます。

我が盟友!が監督をしている武蔵野東技能高等専修学校ラグビー部を追った、ノンフィクションです。

ぜひ、お読みください!

お読みいただいて、自閉症、不登校、高等専修学校、ラグビーなど「もっと知りたい!」と思われた方は、「ラグビーボールを抱きしめて」(天宮一大著・文芸社)も、是非。

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2008年12月25日 (木)

「小劇場を記録する」vol.1三色テント篇(吉祥寺・シアターカフェ)

12月5日から吉祥寺シアターカフェで

「小劇場を記録する」vol.1三色テント篇

と題する写真展が開催されているそうです。

昨年井の頭公園で行われた、「唐組」の紅テント、「新宿梁山泊」の紫テント、「唐ゼミ★」の青テントの3テント連続公演の記録だそうです。

演劇に関心がおありの方は、ぜひ足をお運び下さい!

※ブログ「always under construction」(企画紹介)
http://homepage.mac.com/shikanoyasushi/Sites/page25/page25.html

※吉祥寺シアターカフェ
http://www.good24.jp/shop/f433.html

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2008年8月23日 (土)

梯剛之「いつも僕の中は光」

仕事の合間に、梯剛之著「いつも僕の中は光」(角川書店)を読了しました。

ピアニスト・梯剛之公式サイト
http://kakehashi-takeshi.com/JA/index.html

初めて彼のことを知ったのは、実家でNHKを見ているとき、たぶん、この本の中にも出てくるショパンコンクールの時のドキュメンタリーだったのだろうと思います(そのときは何の気なしに見始めたので、正直よく覚えていません)。その番組中で彼の演奏を聴き・見て、心の底を揺さぶられるような感覚に襲われました。技術的に彼がどうなのかは私にはよくわかりませんが、ただ今でもこの不思議な感覚を覚えています。

私事ですが、私の母・姉は音大でピアノを先行しており、私の実家には昔から常にピアノの音が響いていました。母は私にもピアノを習わせようとしたのですが、私はそれに反発し、幼稚園頃からは、一切やりませんでした。熱心だった母には申し訳ないと思いますが、私にとってはその後もクラシック音楽というものは「義務感」を感じさせるものでありつづけ、意識的に自分のエリアから遠ざけてきました。私にとっての音楽は、ロック・ジャズでした。

そんな私の心情もいつの間にか変わってきて、徐々にクラシック音楽を素直に聴けるようになってきました。今思うと、先のドキュメンタリーのころからのように思います。

この本を読み終わった後、仕事で出かけた先で、目を閉じて、耳から聞こえる音を全身で感じ取ろうとしてみました。雨が傘に当たる音、風、人の声、ざわめき、車の音、立ち止まって今自分がここにいるということを体全体で感じ、喜ぶということを、私たちはつい忘れてしまうように思います。すぐれたクラシック・またはすぐれた音楽というものは、その喜びを感じさせてくれるからこそ、素晴らしいのではないでしょうか。で、私はたぶん先のドキュメンタリーからそのような喜びを感じて、クラシック音楽に素直に浸り込むきっかけをつかめたのだろうと思います。

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2008年8月18日 (月)

「風が吹くとき」(ブリッグス)

8月16日、妻と一緒に古本屋で絵本を見ていて、「風が吹くとき」(ブリッグス)という本を見つけました。妻は子どものころこの本を読んだことがあるようで、僕に教えてくれました。

1982年出版。舞台はイギリスの田舎、登場人物は、ごく平凡に暮らす年金暮しの老夫婦。そこに第三次大戦が起こり、原子爆弾が投下されて…というお話です。

昨日はアフガニスタンの子どもたちの映像がテレビで流れていました。

今年も、また8月を迎えました。

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