2009年10月 7日 (水)

東村山「これで撃退!悪質商法」イベントのお知らせ

弁護士会多摩支部はこのたび、東村山市・東村山市社会福祉協議会との共催・東村山市後援で、10月31日にイベント「私はダマされない! これで撃退!悪質商法」を開催します。

 日時:平成21年10月31日(土)
    開場 13:00 開演 13:30

 場所:東村山市地域福祉センター(1階)
    地域福祉活動室
 
 ※先着80名・入場無料

悪質商法について、警察官からのお話(振り込め詐欺)、消費生活相談員からのお話(消費者被害)の他、私も弁護士の立場からお話をする予定になっています。そのほか、市民劇団の寸劇などもあり、それらを通じて皆様に悪質商法や消費者被害の防止について考える機会として頂ければと思います。
ぜひ、ご来場下さい。

(会場:東村山市地域福祉センター)
http://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/~kakukaweb/026100/hokenjyo2.htm

(参考:弁護士会多摩支部HP)
http://www.tama-b.com/1031koreisha.pdf

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2009年10月 6日 (火)

多摩・消費者被害110番(臨時無料電話相談)のお知らせ

弁護士会多摩支部では、10月30日(金)、31日(土)の2日間、商品やサービスに関する契約などで被害にあわれた方のために、弁護士による無料電話相談を行います。

期間、電話番号は下記の通りです。

 「消費者被害110番」開設期間
  10月30日(金)~31日(土)
   10時~16時
 電話番号 042-548-5588

聞いてみたいことがあれば、弁護士に電話するようなことかな…などと悩まれずに、まずはお電話下さい。

(参考:弁護士会多摩支部HP)
http://www.tama-b.com/1030shohisya110ban.pdf

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2009年10月 5日 (月)

10/3TBS「報道特集NEXT」、民法改正問題等

10月3日(土)、TBS「報道特集NEXT」
http://www.tbs.co.jp/houtoku/onair/20091003_2_1.html
で、先日お伝えしたインプロトテレコム社被害
http://lawyer-m.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-fe6b.html
について、特集されました。

私は当日見ることが出来なかったので録画で見たのですが、
問題状況をわかりやすく伝えていただいていると思います。
機会があれば、ぜひご覧下さい。

さて、今、読みそびれていた
内田貴著「債権法の新時代~『債権法改正の基本方針』の概要」(商事法務)をようやく読んでいます。
今議論されている債権法改正では、この本でも書かれているように、
「ファイナンスリース」の典型契約としての類型化のほか、
民法上の「人」概念の見直しや消費者契約法の拡張など、
今回の問題にも直接関わる諸問題が議論されています。

内田氏は、この本の中でも再三「市民」の視点に立った改正」を力説されています。
その視点で改正するなら、安易に「市民」という言葉に寄りかからず、真に「市民」の視点に立ち、紛争の実態に適合した適用が可能な改正であってほしい、という感想を持ちます。
「市民」には、いろいろな人間がいます。「市民」でくくれる人間など存在せず、「合理的一般人」など存在せず、現実には、同じ一人の人間が、それぞれの紛争局面でいろいろな姿を見せるものです。たとえば今回の問題でもなされると思われる、「事業者」「消費者」がきっちりと分かれる、などという見解は、紛争実態や生活実態に照らしてみれば、非常にナンセンスです。民法解釈の時代は、既に、新しい時代に移りはじめているのだと思います。

なお同じことは、たとえば刑法での「故意」判断、「責任能力」判断などでも感じます。同じことが、いろいろな場面で形を変えて問題になると言うことですね。

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2009年8月29日 (土)

報道紹介&多摩地域の消費者事件に対する地域の弁護士のかかわりについて

以下の各報道をご紹介します(テレビ報道もされたようです。)。
問題となった会社が多摩地域に支店を持ち営業活動をしていたこともあり、多摩地域にも多数の被害者がいる事件です。

多摩地域は、広く、また高齢者も多く、かつ交通網的には営業活動が及びやすい地域でもあることなどから、消費者被害が多数発生しやすい要素を多数持っている土地柄です(今回の事件被害者は「大家さん」ですが、現場を見、事情を実質的に見ると、これも間違いなく「消費者」事件と言えるでしょう。)。そして、多摩地域のとくに奥のほうの地域の被害者は、弁護士へのアクセスも困難で、また消費者事件対応に慣れた弁護士もまだまだ十分にいるとは言えないことなどの事情も影響して、被害が埋もれがちな環境にもあります。したがって、すでに起きた今回のような事件の解決支援も重要ですし、また今後同種の事件が起きないようにするための予防的活動が、多摩地域の弁護士・弁護士会多摩支部にも強く求められるところです。

(以下読売新聞2009年8月28日より引用)

「負担ゼロでネット整備」実際は高額、と提訴へ
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090827-OYT1T00599.htm

 アパートやマンションの経営者(家主)らが、訪問販売業者から「費用負担をしないで、入居者がインターネットを使えるようになります」と勧められてクレジット契約などを結んだものの、実際には高額の費用負担を求められるケースが相次いでいる。
 被害対策弁護団には首都圏を中心に相談が相次いでおり、うち26人が業者などを相手取り、計約5800万円のシステム購入代金返還や債務が存在しないことの確認を求めて28日、東京地裁に提訴する。
 問題となっているのは、「インプロトテレコム」(東京)が販売したネット利用システム。訴えによると、光ファイバーを使ったNTT東日本のブロードバンドをアパートなどに引き込み、各部屋に配線する仕組みで、26人は2005~06年、インプロトテレコムの訪問販売で、金融サービス会社「GEフィナンシャルサービス(GE)」(同)と約70万~560万円のクレジット契約を結んだ。
 家主らはインプロトテレコムから、〈1〉関係会社の「インプロトホーム」(東京)が入居者への勧誘を行い、ネット利用料も徴収する〈2〉インプロトホームから毎月、クレジット払い相当額を家主に入金するので家主の負担はゼロで済む――と説明されたと主張。
 しかし、入居者の利用はほとんど進まず、昨年3月ごろから家主への入金がストップした。さらに今年に入り、インプロトホームから「入金は『立て替え』だった」と入金分の返還を求める通知があり、驚いた家主らが弁護士に相談したことで、問題が表面化した。
 GE以外にも大手のクレジット・リース会社が契約にかかわっており、現在まで約450人の家主が弁護団に解決を依頼。クレジット・リース契約の債務は総額約13億円に上るという。
 東京都町田市でアパート2棟(計28戸)を経営する原告男性(61)は05年8月、GEと約350万円の契約を結んだが、昨年3月にインプロトホームからの入金が途絶え、約200万円の債務が残った。男性は「費用負担があるなら契約はしなかった」と話す。
 弁護団の瀬戸和宏弁護士は「費用負担ゼロでネット環境が整備できるかのように誤信させており、悪質な商法」と主張。クレジット・リース会社についても「十分調査していれば、問題のある契約だと見抜けたはず」と指摘している。
 取材に対し、インプロトホームは「対応できない」としている。
 GEフィナンシャルサービスの話「訴えの正確な内容が確認できないのでコメントは差し控えたい」

(以下毎日新聞2009年8月28日朝刊より引用)

提訴:大家ら集団提訴へ 「ネット整備負担ゼロ」、業者倒産し--横浜、東京地裁
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090828ddm012040025000c.html

 「費用負担はない」と訪問販売会社に勧められてインターネット接続機器を導入した神奈川県や東京都などのアパート、マンションの大家が、この会社の倒産などに伴い、提携先クレジット会社などから高額な導入費用の支払いを求められるのは不当と集団提訴する。被害対策弁護団には首都圏の約500人から相談があり、請求額は計約15億円。弁護団は「機器に詳しくないお年寄りの大家を狙った詐欺被害だ」として、第1陣26人が東京地裁へ28日に提訴、9月下旬にも横浜地裁へ提訴を予定している。
 各地の相談人数は▽横浜約100人▽東京約280人▽埼玉約90人▽東京・多摩地区約30人。契約を複数結び、1000万円超を請求されている人もいる。弁護団によると、問題の業者は▽「インプロトテレコム」と、協力会社の「インプロトホーム」▽倒産した「ビックウィン」=いずれも東京都。弁護団は「テレコム社は倒産状態」としている。
 訴状などによると05年ごろから、社員らが大家の自宅を訪問し、実勢価格より高い値段(6世帯用約170万円)で、光ファイバーのインターネット接続機器を購入・リースする契約を、提携先のクレジット会社やリース会社と結ばせ、各部屋にネット回線を敷設。大家は導入費用を分割払いするが、社員は「入居者から徴収したネット利用料を『立て替え金』として支払う」と説明、実質負担はないと勧誘していた。
 だが昨年6月ごろまでに倒産などを理由に入金がストップ。大家は残った導入費用分の支払いを求められた。

(以下読売新聞2009年8月28日より引用)

「入居者負担ゼロでネット導入」業者を集団提訴
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090828-OYT1T00664.htm

 東京や神奈川、千葉のアパート・マンションの経営者(家主)26人が、「費用負担ゼロでインターネットが導入できると説明されたのに、高額の費用を請求された」として、通信関連会社「インプロトホーム」(東京)や、金融サービス会社「GEフィナンシャルサービス(GE)」(同)などに、約1100万円のシステム購入代金の返還と約4700万円の債務不存在確認などを求める訴訟を28日、東京地裁に起こした。
 訴状によると、原告らは2005~06年、通信関連会社「インプロトテレコム」から、入居者向けのインターネット利用システムを購入し、GEとクレジット契約を結んだ。その際、インプロトテレコムからは、「インプロトホームが入居者から利用料を徴収し、毎月、クレジット代金分を入金するので家主の負担はない」と説明されたが、昨年以降、入金が停止し契約は無効としている。
 インプロトホームの話「当社からの入金はあくまでも『立て替え』であり、代金はいずれは家主が入居者から回収すると契約書に明記している。原告らは理解して契約したはずだ」

(以下毎日新聞2009年8月28日夕刊より引用)

債務不存在確認訴訟:ネット機器費用で 大家が提訴
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090828dde041040038000c.html

 訪問販売会社の勧めで光ファイバーのインターネット接続機器を導入した神奈川県や東京都などのアパート・マンションの大家26人が、提携先クレジット会社「GEフィナンシャルサービス」(東京都港区)から高額な導入費用の支払いを求められるのは不当として、GEを相手に約4700万円の債務不存在確認を求めて東京地裁に28日提訴した。訪問販売したインプロトテレコム(新宿区)▽協力会社のインプロトホーム(渋谷区)▽GE--の3社に計約1200万円の賠償も求めた。
 訴状によると、テレコム社は「立て替え金を払うので(実質)費用負担はない」と勧誘、大家は導入費用についてGEとクレジット契約を結んだ。しかし、大家への入金が止まり、残った費用分の支払いを求められた。ホーム社は「書面の内容を確認し契約されたと思っている」、GEは「訴状を見ていないので回答を控える」とコメントした。

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2009年6月 1日 (月)

「消費者庁」発足へ

「消費者庁」が今年秋ころ、いよいよ発足のようです。

(以下東京新聞2009年5月30日より一部引用)
消費者庁 秋に発足 関連法成立
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009053002000090.html
 消費者行政を一元化する消費者庁設置関連三法案が、二十九日午後の参院本会議で全会一致で可決し、成立した。政府は今秋の発足を目指し準備作業を本格化する。 
 消費者庁を内閣府の外局に、消費者庁の監視機関「消費者委員会」を内閣府内にそれぞれ設置。消費者庁は、消費者被害が広がる事件・事故が発生・拡大した場合に、所管する各省に事業者への行政処分などを要請する。所管が不明確な「すき間事案」は消費者庁自らが処分を行う。
 消費者委は民間の専門家で組織。消費者庁の対応に意見を述べる。各省の対応が遅れている場合は、必要な対応を首相に勧告し、事後報告を求めることもできる。
 消費者からの苦情・相談を受け付ける消費生活センターは、都道府県に設置を義務付ける。市町村は必要に応じて設置に努めることとし、消費生活相談員の人材確保や資質向上を求めている。
(以上引用終わり)

しかし、以下のように、問題点も指摘されています。

(以下毎日jp2009年5月30日より引用)
消費者庁法案:成立 今秋にも誕生
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090530ddm001010065000c.html
 消費者庁設置関連3法の修正案が29日、参院本会議で全会一致で可決され、3法が成立した。消費者行政の一元化を図る消費者庁が今秋にも誕生する。ただ、与野党が合意形成を優先したため先送りされた課題も多く、被害者救済制度の検討などを求める34項目の付帯決議が行われた。
 消費者庁は食品安全基本法や製造物責任法など約30本の法律を所管する。業界を監督する省庁の対応が不十分な場合、改善勧告を出せる。所管省庁が不明な場合などは、消費者庁が業者への勧告や立ち入り調査のほか、一定期間販売を中止させることもできる。
 一方、地方の消費生活相談員の雇用など多くの課題が先送りされた。相談員は非正規雇用のケースが多く、付帯決議で「雇用の安定を促進するための必要な措置を早急に講じること」としたが、実現のめどは立っていない。
 また、海外には行政が被害者に代わって加害業者の不当利益を回収するなどの被害者救済制度があるが、付帯決議は「幅広い検討を行う」とするにとどまり、救済制度の創設は未知数だ。
 有識者による消費者庁の監視機関「消費者委員会」が機能するかどうかにも疑問が残る。与野党の修正協議で首相への「意見具申」から「勧告・建議」ができるよう強化されたが、現在も勧告権を持つ食品安全委員会は一度もその権限を行使したことがないのが実情。消費者委員会の委員は全員が非常勤で、付帯決議は「常勤的に勤めることが可能になる」よう求めている。
(引用終わり)

・法案、衆院修正案はこちらです。
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_gian.htm

・なお、法案要旨は以下の通り。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/frameset/fset_gian_jyoho.htm

一、消費者庁の設置
  内閣府の外局として、消費者庁を設置し、その長は、消費者庁長官(以下「長官」という。)とする。
二、消費者庁の所掌事務
  消費者庁の所掌事務は、次に掲げる事項とする。
 1 消費者の利益の擁護及び増進に関する基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関する事項
 2 消費者の利益の擁護及び増進に関する関係行政機関の事務の調整に関する事項
 3 消費者の利益の擁護及び増進を図る上で必要な環境の整備に関する基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関する事項
 4 消費者安全法の規定による消費者安全の確保に関する事項
 5 宅地建物取引業法等の規定による「取引」の相手方の利益の保護に関する事項
 6 消費生活用製品安全法等に規定する「安全」に関する事項
 7 食品衛生法等に規定する「表示」に関する事項
 8 物価、公益通報者の保護、個人情報の保護に関する基本的な政策の企画及び立案並びに推進等に関する事項
三、資料の提出要求等
  長官は、消費者庁の所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、説明その他必要な協力を求めることができる。
四、消費者委員会
 1 内閣府に、消費者委員会(以下「委員会」という。)を置く。委員会は、次に掲げる事務をつかさどる。
  イ 消費者の利益の擁護及び増進に関する基本的な政策等に関する重要事項に関し、自ら調査審議し、必要と認められる事項を内閣総理大臣、関係各大臣又は長官に建議すること。
  ロ 内閣総理大臣、関係各大臣又は長官の諮問に応じ、イの重要事項に関し、調査審議すること。
  ハ 消費者安全法第二十条の規定により、内閣総理大臣に対し、必要な勧告をし、これに基づき講じた措置について報告を求めること。
  ニ 消費者基本法等の法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。
 2 委員会の委員は、独立してその職権を行う。
 3 委員会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、報告を求めることのほか、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができる。
 4 委員会は、委員十人以内で組織する。委員は任期二年、再任可能とし、消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現に関して優れた識見を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命する。
 5 委員会の事務を処理させるため、委員会に事務局を置く。
五、施行期日等
 1 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
 2 政府は、消費者委員会の委員の常勤化、消費者庁の所管法律の見直し及び消費者行政に係る体制整備、地方公共団体に対する国の支援の在り方、適格消費者団体に対する支援の在り方、不当な収益のはく奪及び被害者救済制度について検討するものとする。

・また、参議院消費者問題特別委員会での34項目の付帯決議は、以下の通りです。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/171/f420_052801.pdf

消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案に対する附帯決議

政府は、消費者庁関連三法の施行に当たり、消費者庁及び消費者委員会の創設が消費者基本法の基本理念を実現し、行政のパラダイム( 価値規範) の転換を行うための真の拠点となるものであることにかんがみ、行政の意識改革を図るとともに、次の事項について万全を期すべきである。

一、消費者庁がその任務を遂行するに当たっては、消費者基本法第二条に定める消費者の権利の尊重及びその自立の支援その他の基本理念にのっとり行うことが明記された趣旨にかんがみ、消費者の権利尊重に万全を期すること。

二、消費者庁がその任務を十全に果たすことができるよう、消費者行政に関する幅広い専門性を持った職員を行政組織内外から登用し、消費者の視点を重視した配置を行うとともに、民間のノウハウの活用を図ること。また、政府全体において公務員に対する十分な消費者教育・研修を実施することにより消費者行政を担う人材の育成を行うとともに、各府省庁における消費者担当部局の強化を行うこと。

三、消費者委員会は、自ら積極的に調査審議を行うとともに、内閣総理大臣等への勧告・建議を始め、その与えられた機能を積極的に行使し、消費者の利益の擁護及び増進のため、適切にその職務を遂行すること。

四、消費者庁及び消費者委員会は、消費者の利益の擁護及び増進のため、各々の独立性を堅持しつつ、情報の共有を始めとして、適宜適切に協力して職務に当たること。

五、消費者の利益の擁護及び増進を図り、真に消費者、生活者が主役となる社会を実現するためには、消費者行政を担当する内閣府特命担当大臣が、消費者行政の司令塔である消費者庁及び消費者行政全般の監視機能を果たす消費者委員会双方の判断を総合的に勘案し、その掌理する事務を遂行することが極めて重要であることにかんがみ、消費者政策担当大臣の判断を補佐するスタッフの配置を行うこと。

六、消費者委員会の委員長及び委員は、すべて民間から登用するものとし、その年齢、性別、専門性等について十分配慮すること。また、委員の任命理由を明確化する等、説明責任を果たすよう努めること。

七、初代の消費者委員会の委員の三人について、常勤的に勤めることが可能になるように人選し、財政的な措置も行うこと。またその他の委員についても、委員としての職務に専念できるような人選を行うように努めるものとすること。

八、消費者委員会からの関係行政機関の長への報告徴求、資料の提出要求等に対しては、各行政機関は迅速かつ誠意をもって対応すること。関係行政機関の長は、その有する民間事業者に係る情報及びその所掌に係る民間事業者に関する情報についても必要に応じて収集・分析を行い、個人情報や企業秘密、適正手続の確保に配慮しつつ、消費者委員会からの求めに応じ、積極的な提供に努めること。

九、消費者委員会が個別具体的な事案に関して「勧告」を行うにあたっては、当該事案に関して的確な情報を得た上で、その必要性を踏まえたものとすること。消費者庁及び消費者委員会設置法第八条の「資料の提出要求等」の権限が、その情報収集のための法的担保として設けられているものであるが、事実上の情報収集の手段として、消費者や事業者等からの自発的な通報・提供という形で情報を得ること、消費者委員会の要請に対して事業者等が自ら進んでこれに協力する等の形で、消費者委員会が事情説明や資料提供等を受ける等の調査を行うことまで否定しているわけではないことに留意すること。

十、内閣総理大臣、関係行政機関の長等は、消費者委員会からの建議又は勧告に対して、迅速かつ誠実に対応すること。

十一、消費者委員会が独立して消費者行政全般についての監視機能を十全に果たすことを担保するため、その事務局については財政上の措置を含めた機能強化を図るとともに、その職員については専任とするよう努めること。また、事務局職員の任命に当たっては、多様な専門分野にわたる民間からの登用を行うとともに、その所掌事務を行うために十分な人員を確保することにより、同委員会の補佐に万全を図ること。

十二、消費者政策会議については、当委員会で行われた議論を十分踏まえ、消費者庁及び消費者委員会との関係を総合的に判断し、国会と連携を図りつつ存置を含めその在り方の見直しを検討すること。また、次期の消費者基本計画の案の作成に当たって消費者政策会議は、本委員会を始めとする国会における議論及び消費者委員会の意見を尊重すること。

十三、消費者被害に関する幅広い情報が確実に消費者庁に集約されるよう、その手続を明確化することにより、関係省庁や地方自治体との連携を密にする等、体制を整備すること。

十四、消費者事故についての調査が、更なる消費者被害の発生又は拡大の防止に資するものであることにかんがみ、消費者庁に集約された情報の調査分析が機動的に行えるようタスクフォースを活用し、消費者事故等についての独立した調査機関の在り方について法制化を含めた検討を行うとともに、消費者庁及び事故の関係省庁、特定行政庁と警察、消防など関係機関は対等・協力の関係をお互いに確認し、事故原因の究明、再発防止対策の迅速化をはかること。なお、事故情報の一元化の体制整備に当たっては、児童や高齢者、妊産婦、障害者等の事故情報について特別な配慮をすること。また、消費者庁に消費者事故等の原因究明について分析能力を有する人材を登用するとともに、その養成を行うこと。

十五、消費生活に関わる事故に関する情報は、国民の共有財産であるとの認識に基づき、消費者庁を含む関係省庁は、消費者事故等に関する情報について、個人情報保護に配慮しつつ、十分な開示を行うこと。

十六、消費者教育の推進については、消費者庁が司令塔機能を果たし、消費者基本法の基本理念及び消費者基本計画の基本的方向のもと、消費者が自らの利益の擁護及び増進のため、多様な視点から物事をとらえる能力を身につけ、自主的かつ合理的な行動をすることができるよう、消費者庁と文部科学省が連携を図り、学校教育及び社会教育における施策を始めとしたあらゆる機会を活用しながら、財政措置を含め、全国におけるなお一層の推進体制の強化を図るとともに、消費者教育を担う人材の育成のための措置を講ずること。また、消費者教育に関する法制の整備についての検討を行うこと。

十七、内閣総理大臣は、消費者事故等の発生に関する情報の集約及び分析の結果に関しては、適時適切に、国会に対し報告しなければならないものとすること。また、結果の公表は迅速に行うとともに、国民に対する十分な周知を行うことができるよう、その公表の在り方についても十分配慮すること。

十八、消費者行政に係る体制整備に当たっては、関係機関、特に独立行政法人国民生活センター、独立行政法人製品評価技術基盤機構、及び独立行政法人農林水産消費安全技術センターを始めとした商品検査機能を有する各機関の機能強化を図るとともに、消費者庁及び消費者委員会、地方公共団体との連携強化のため必要な措置を講ずるものとすること。

十九、聴取能力及び法律知識のみならず、あっせんや行政との連携能力等各地の消費生活センターの相談員にとって必要な能力の水準向上を図るため、教育・研修の機会の拡充等を始め、独立行政法人国民生活センターによる支援を強化すること。また、国民生活センターに配置されている相談員について、その職務内容にふさわしい身分、待遇の改善に努めること。

二十、地方公共団体における消費者行政の推進に関しては、消費者庁関連三法制定の趣旨を地方公共団体の長及び議会議長が参加するトップセミナーの実施等を通じて周知徹底し、全国あまねく消費生活相談を受けることができ、消費者の安全・安心を確保する体制が確立するよう、万全を期すること。

二十一、各地の消費生活センター等が、障害者、高齢者を含めたすべての消費者にとってアクセスしやすい一元的な消費者相談窓口として機能するよう、その認知度を高め、多様な相談受理体制の整備が行われるよう万全を期すること。

二十二、相談員の執務環境及び待遇に関する種々の問題点を改善するため、相談員制度の在り方について全般的な検討を行うとともに、地方公共団体における消費者行政の一層の充実を図るため、正規職員化を含め雇用の安定を促進するための必要な措置を早急に講じること。また、その待遇改善に関しては、今般拡充された地方交付税措置が着実に活用されるよう地方公共団体に要請するとともに、地方消費者行政活性化基金の運用に際しては、支援対象を集中育成・強化期間において増大する業務に係る人件費等に拡充するとともに、交付要綱等において処遇改善を図る地方公共団体への交付金の配分を手厚くすることを定めることにより、相談員の時給の引上げ、超過勤務並びに社会保険及び労働保険に関し法令に基づく適切な対応等を含め、地方公共団体における処遇改善を積極的に支援すること。なお、地方消費者行政活性化基金を真に地方消費者行政の需要を満たすものとするため、事業を支援するメニューの在り方等について地方公共団体の意見を踏まえるとともに、その弾力的な運用を行うこと。

二十三、消費生活センターについて、指定管理者制度や委託等を採用している地方公共団体においても、その受託機関における相談員の処遇については、各種誘導措置が講じられることにより、地方公共団体が自ら行う場合における相談員等と同様に処遇の改善が図られるよう万全を期するよう要請すること。

二十四、今後三年程度の集中育成・強化期間後の国による支援の在り方や、消費生活センターの設置、相談員の配置・処遇等の望ましい姿について、実態調査等を行うとともに、集中育成・強化期間の取組を踏まえ、その後も適切な対応が講じられるよう配意し、工程表も含め消費者委員会で検討すること。なお、検討に当たっては、広域的な設置を含め地域の実情に応じた消費生活センターの設置、PIONET の整備、相談員の資格の在り方についても十分配意すること。

二十五、消費者政策担当大臣が掌理する事務として、内閣府設置法第四条第一項に、消費者の権利の尊重及びその自立の支援その他の基本理念の実現並びに消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現のための基本的な政策に関する事項が明記された趣旨を十分尊重し、消費者政策担当大臣は、他の行政機関の個別政策を含めた基本的政策に関する事項についての内閣府設置法第十二条の勧告権の適切な行使等、関係行政機関の総合調整に万全を期すること。また、内閣総理大臣は、消費者政策担当大臣の権限行使が十分に果たされるよう行政各部を指揮監督すること。

二十六、消費者安全法第二十条の趣旨にのっとり、内閣総理大臣は、消費者委員会からの勧告に対し、消費者の利益の擁護及び増進のため、内閣一体となった取組が行われるよう、誠意をもって対応すること。また、内閣総理大臣は、消費者委員会から勧告を受けたときは、当該勧告の実施に関する事務を所掌する大臣に対し、適切な対応を行うこと。

二十七、消費者の利益の擁護及び増進に関する法律の消費者庁の関与の在り方を検討する際には、公益通報の窓口の消費者庁への一元化、表示、取引、安全の分野における横断的な新法の制定を含めた検討を行うこと。

二十八、多重債務対策を消費者庁の重要な任務と位置付け、消費者庁の関与やそのために必要な体制を含め、内閣一体としての取組が可能となるよう検討を行うこと。

二十九、適格消費者団体を始め、消費者被害の情報収集、消費者への啓発等を行う消費者団体に対し、関係する情報を提供するとともに、活動のための施設や資金の確保等の支援のあり方について検討を行い、必要な措置を講ずること。

三十、地方公共団体の消費者行政の実施に対し国が行う支援の在り方について所要の法改正を含む全般的な検討を加えるに当たっては、消費者、生活者が主役となる社会を実現する国民本位の行政への転換を目指す消費者庁設置の趣旨にかんがみ、国と地方の役割分担など消費者行政の在り方についても併せて検討すること。

三十一、加害者の財産の隠匿又は散逸の防止に関する制度を含め多数の消費者に被害を生じさせた者の不当な収益をはく奪し、被害者を救済するための制度の検討に当たっては、いわゆる父権訴訟、適格消費者団体による損害賠償等団体訴訟制度、課徴金制度等の活用を含めた幅広い検討を行うこと。

三十二、消費者庁関連三法にかかる政令及び内閣府令の制定に当たっては、本委員会における議論を十分に尊重するとともに、消費者団体を始めとする国民各層の意見を広く反映させるため、丁寧な意見募集及び集約の在り方に配意すること。

三十三、消費者庁関連三法の附則各項に規定された見直しに関する検討に際しては、消費者委員会による実質的な審議結果を踏まえた意見を十分に尊重し、所要の措置を講ずるものとすること。

三十四、食品や製品による国境を越えた消費者被害が増加している状況にかんがみ、OECD 消費者政策委員会の活動や、食の安全における近隣諸国や貿易相手国との連携を始めとした、消費者安全を確保するための国際連携を強化するとともに、その体制の更なる充実が図られるよう取り組むこと。

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2009年4月17日 (金)

(情報提供)八王子自動車教習所破産手続開始決定・債権者集会期日

以下、情報提供です。

有限会社八王子自動車教習所は平成21年2月6日付で東京地方裁判所による破産手続き開始決定がされています。

債権者集会日時は、平成21年6月2日午前10時から(於:東京家簡地裁合同庁舎債権者集会場1)だそうです。

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2009年2月 2日 (月)

八王子自動車教習所:教習再開について

八王子自動車教習所につき、教習再開に関する以下の報道をご紹介しておきます。

(以下東京新聞2009年1月31日より一部引用)
飛鳥交通事業引き継ぎ 倒産の八王子自動車教習所 あすから技能・学科再開
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20090131/CK2009013102000077.html

 経営難のため昨年十月に倒産した八王子自動車教習所(日野市)の事業を、タクシーや自動車教習所を運営する飛鳥交通(新宿区)が引き継ぎ、「飛鳥ドライビングカレッジ日野」と名称を改めて二十九日から再スタートを切った。二月一日から技能と学科の教習を再開するという。
(中略)元受講生が入校する場合、入校料と検定料はかかるが、技能や学科の受講料は免除される。
 飛鳥交通はタクシー事業のほか、八王子市、川崎市、埼玉県川口市の三カ所で自動車教習所を経営しており、十九日に事業譲渡契約を結んだ。同社の担当者は「この地域の教習所全体の信頼を回復させたい。地域密着の地道な経営を目指す」と話した。
(以上引用終わり)

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2009年1月27日 (火)

過払金返還請求権の消滅時効起算点(最判H21・1・22)

最高裁判決紹介三連発。
今日は、過払金請求権の消滅時効起算点に関する最高裁判決の紹介です。

実務的にはさんざん争われてきた論点ですが、これまでの最高裁の「消滅時効の起算点」に関する判決の流れからすれば、当然の判決のように思います。すなわち、今回の判決に関しては「最高裁のこれまでの借主保護の流れに沿う…」といった新聞報道、解説などを見ましたが、むしろ「借主保護」という以前の、消滅時効に関するこれまでの判決の延長線上の解釈とみるべきなのではないでしょうか。また、今回とは事案を異にする、「複数の基本契約」でかつ「手形」を用いる商工ローンのような貸付についても、その実質をみれば、この最判の理が及ぶとみるべきでしょう。

(裁判所HP)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=37212&hanreiKbn=01

(判決理由)

上告代理人山口正徳の上告受理申立て理由について
1 本件は,被上告人が,貸金業者である上告人に対し,基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引に係る弁済金のうち利息制限法(平成18年法律第115号による改正前のもの。以下同じ。)1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当すると,過払金が発生していると主張して,不当利得返還請求権に基づき,その支払を求める事案である。
上告人は,上記不当利得返還請求権の一部については,過払金の発生時から10年が経過し,消滅時効が完成していると主張して,これを援用した。

2 原審の適法に確定した事実関係の概要は,次のとおりである。
貸主である上告人と借主である被上告人は,1個の基本契約に基づき,第1審判決別紙「法定金利計算書⑧」の「借入金額」欄及び「弁済額」欄記載のとおり,昭和57年8月10日から平成17年3月2日にかけて,継続的に借入れと返済を繰り返す金銭消費貸借取引を行った。

上記の借入れは,借入金の残元金が一定額となる限度で繰り返し行われ,また,上記の返済は,借入金債務の残額の合計を基準として各回の最低返済額を設定して毎月行われるものであった。

上記基本契約は,基本契約に基づく借入金債務につき利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超える利息の弁済により過払金が発生した場合には,弁済当時他の借入金債務が存在しなければ上記過払金をその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意(以下「過払金充当合意」という。)を含むものであった。

3 このような過払金充当合意においては,新たな借入金債務の発生が見込まれる限り,過払金を同債務に充当することとし,借主が過払金に係る不当利得返還請求権(以下「過払金返還請求権」という。)を行使することは通常想定されていないものというべきである。
したがって,一般に,過払金充当合意には,借主は基本契約に基づく新たな借入金債務の発生が見込まれなくなった時点,すなわち,基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引が終了した時点で過払金が存在していればその返還請求権を行使することとし,それまでは過払金が発生してもその都度その返還を請求することはせず,これをそのままその後に発生する新たな借入金債務への充当の用に供するという趣旨が含まれているものと解するのが相当である。
そうすると,過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引においては,同取引継続中は過払金充当合意が法律上の障害となるというべきであり,過払金返還請求権の行使を妨げるものと解するのが相当である

借主は,基本契約に基づく借入れを継続する義務を負うものではないので,一方的に基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引を終了させ,その時点において存在する過払金の返還を請求することができるが,それをもって過払金発生時からその返還請求権の消滅時効が進行すると解することは,借主に対し,過払金が発生すればその返還請求権の消滅時効期間経過前に貸主との間の継続的な金銭消費貸借取引を終了させることを求めるに等しく,過払金充当合意を含む基本契約の趣旨に反することとなるから,そのように解することはできない(最高裁平成17年(受)第844号同19年4月24日第三小法廷判決・民集61巻3号1073頁,最高裁平成17年(受)第1519号同19年6月7日第一小法廷判決・裁判集民事224号479頁参照)。

したがって,過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引においては,同取引により発生した過払金返還請求権の消滅時効は,過払金返還請求権の行使について上記内容と異なる合意が存在するなど特段の事情がない限り,同取引が終了した時点から進行するものと解するのが相当である。

4 これを本件についてみるに,前記事実関係によれば,本件において前記特段の事情があったことはうかがわれず,上告人と被上告人の間において継続的な金銭消費貸借取引がされていたのは昭和57年8月10日から平成17年3月2日までであったというのであるから,上記消滅時効期間が経過する前に本件訴えが提起されたことが明らかであり,上記消滅時効は完成していない。

以上によれば,原審の判断は結論において是認することができる。論旨は採用することができない。
よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官泉徳治裁判官甲斐中辰夫裁判官涌井紀夫裁判官宮川光治裁判官櫻井龍子)

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2008年11月17日 (月)

八王子自動車教習所・信販会社への支払いについて(情報提供)

<八王子自動車教習所受講生への情報提供:信販会社への支払いについてなど>

★信販会社を利用して今回の教習料を支払われている場合、
信販会社に対して、今後の支払い(引き落とし)の停止を求めることが考えられます。

個別の可否・手続きなどについては、各信販会社に直接お問い合わせいただき、また可能な場合でも書面で申し出る必要があると思われますので、ご注意ください。

この点について相談できそうな窓口としては、各会社のほか
(社)全国信販協会 消費者相談室
  電話 03-3258-5260
(社)日本クレジット産業協会 消費者相談室
  電話 03-3359-3001
もありますので、ご紹介しておきます。

なお関連通達として、
「クレジットを利用した継続的役務取引に関する消費者トラブルの防止について」(平成4年10月8日4取信第7号通商産業省)、
「特定継続的役務提供契約に係る割賦販売法第30条の4の適用について」(平成19年7月3日経済産業省商局第4号)、
「株式会社ノヴァに係るクレジット利用者の保護措置について」(平成19年10月26日経済産業省商局第1号)、
などをご紹介しておきます。

★その他、受講生の皆様の参考となる情報としては、類似の倒産事例で、

NOVA破産管財人HP「受講生向けQ&A」
http://www.nova.ne.jp/information/qa-students.html
(上記平成19年10月26日通達へもリンクがはられています)

ゲートウェイ21破産管財人HP
http://www.gateway21-kanzai.jp/

がありますので、この機会にあわせてご紹介しておきます。

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八王子自動車教習所・教習期限について(教習所HP更新)

八王子自動車教習所に関する情報提供です。

教習期限について、確認事項が下記の通り教習所HPにアップされておりますので、取り急ぎご紹介します。転校を検討される際には、下記期間に留意される必要がありますので、ご注意ください。

なお下記教習所HPに保全管理人からの情報提供がアップされるようになったようですので、受講生の方は随時確認されることをおすすめします。

http://www.hachioji-ds-rs.co.jp/

(以下引用)
指定教習所を移籍する場合の確認事項について(お知らせ)

冠省

八王子自動車教習所の受講生の皆様におかれましては、各々転校手続をお取り戴いているものと思料いたしますが、この度、所管部署より指定教習所を移籍する場合の確認事項について下記の通りご指導戴きましたので、まだ転校手続のお済みでない受講生の皆様には、是非下記の事項をご確認戴き手続きをお取りいただけますようお願い申し上げます。

草々

1,教習期限

教習開始日から

大型免許・中型免許・普通免許・大型二輪免許
普通二輪免許・大型第二種免許・中型第二免許
普通第二種免許は9ヶ月です。

その他の免許については3ヶ月です。

(教習期限内に教習を修了することが必要です。)

2,仮免許証の有効期限

有効期限は6ヶ月です。
(仮免許の有効期限内に、卒業検定を受けてください。)

3,検定期限等

・修了検定は第1段階の技能教習及び学科教習(1)を修了した方です。
・卒業検定は第2段階教習を修了した日から3ヶ月です。

4,他の教習所に移籍する際

・履修証明の記載されている、教習原簿(裏面)を持参してください。
・仮運転免許証(仮免許保持者のみ)を持参してください。
・免許証(教習を受けている車種以外の免許)を持参してください。

以上

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2008年11月 7日 (金)

11/16:【八王子自動車教習所】受講生合同相談会のお知らせ

八王子自動車教習所破産申立について、再度、受講生合同相談会を実施することとなりましたので、当ブログでも取り急ぎ告知させていただきます。

日時:11月16日(日) 18:00
会場:日野市民会館小ホール
※予約不要・無料

お問い合わせ先:042-548-2442(多摩パブリック法律事務所)
(電話受付:平日 9:30~16:30)

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2008年11月 3日 (月)

[緊急]八王子自動車教習所破産申立・受講生被害相談

豊田の八王子自動車教習所が10月31日に突然破産申立をし、本日日野市民会館で債権者説明会が開かれました。

私を含む複数の当事務所弁護士も、受講生代理人として説明会に出席しました。
また説明会終了後、近くの生活保健センターにて、緊急の被害者(受講生)説明会を開催しました。

受講生は約1700名と、多数の被害者が見込まれますので、今後も当事務所にて、あらためて八王子自動車教習所破産申立に関する被害相談の場を設ける予定です。
参加ご希望の方は

電話 042-548-2442

へお電話の上、お問い合わせいただければと存じます(平日 9:30〜16:30)。

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2008年9月 5日 (金)

「これで撃退! 悪質商法」(昭島市役所、2008・9・6)

弁護士会多摩支部では、今週土曜日に以下のイベントを開催します。

(以下弁護士会多摩支部HPより引用)
http://210.136.139.76/whatsnew/2008/08/21/32.php

「これで撃退! 悪質商法」

 今、振り込め詐欺や、さまざまな悪質商法が蔓延しています。弁護士会多摩支部では、市民の皆様に、寸劇や講演を通じ、悪質商法の撃退方法をお伝えいたします。

日時:2008年9月6日(土)午後1時30分より
   午後1:00開場
   午後1:30開演
   午後3:30終演
場所:昭島市役所市民ホール
   昭島駅南口から徒歩15分
   昭島駅南口から立川バス(市役所行)で約5分
入場無料
先着180名

出演
寸劇:市民劇団の寸劇
講演:昭島市消費生活相談員
   弁護士
   昭島警察署生活安全課
落語:中央大学落語研究会

東京三弁護士会多摩支部主催
昭島市・昭島市社会福祉協議会共催

お問合せ先
 東京三弁護士会八王子法律相談センター
 電話:042-645-4540

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2008年7月 7日 (月)

過払い金の消滅時効起算点:広島高判H20・6・26(ご紹介)

中村覚弁護士のブログ「最強法律相談室」に、過払い金の消滅時効起算点に関する広島高判平成20年6月26日が紹介されていました。

「最強法律相談室」
http://blog.livedoor.jp/sarakure110/archives/51171129.html

広島高判平成20年6月26日判決文
http://www.sarakure.jp/hanrei.html

判決では、
「ある時期において一定の過払額が計算上発生するにしても、これは浮動的なものであって、直ちに返還請求の対象となることが予定されてはおらず、過払額が確定しこれが請求可能となるのは、本件基本契約が終了するか、これと同視できる事由が生じた時点(以下「清算到来時」という)と解するのが当事者の合理的意思に合致するというべきである
(中略)また、上記過払金をその発生の時点において請求することに法律上の障害そのものがあるとはいえないが、被控訴人は、本件基本契約に基づき、上記のように認識し予定しているとみるべきところ、同契約による借入枠の利用ができる立場にありながら、その一方で、計算上発生した過払金(その発生を具体的に認識すること自体困難と推定されるものである。)の返還請求権を行使すべきとすることは、もともと被控訴人の自由にゆだねられるべき判断を事実上制約し、意図しない結果を招来させる(借入枠を放棄することにつながる。)ものであり、本件基本契約の趣旨にも反し、被控訴人にとって、その権利行使は極めて困難というべきであって、これは、権利の性質からして、法律上の障害と同視できると解するのが相当である
 したがって、清算到来時をもって「権利を行使することができる時」(民法166条1項)にあたるとみるべきであ(る)。」
とされているようです。

※参考:民法条文
(消滅時効の進行等)
第166条1項  消滅時効は、権利を行使することができる時から進行する。
(債権等の消滅時効)
第167条1項  債権は、十年間行使しないときは、消滅する。

消滅時効の問題は私が担当している訴訟も含めて最近の過払い訴訟の争点の一つで、中村弁護士の獲得されたこの判決は実務上意義のある判決だと思いますので、ここで引用しご紹介するものです。

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2008年6月12日 (木)

ヤミ金・元本返還に関する最高裁判決(2008・6・10)

五菱会ヤミ金訴訟の最高裁判決が出ました。
ヤミ金からの違法収益返還要求について、ヤミ金側は、元本分も被害者に請求できないという判断です。これで、この争点(被害者はヤミ金に、元本分も含めて一切返さなくてよいのか)についての裁判所の判断はようやく確定しました。

(以下毎日jp2008年6月11日より引用)
旧五菱会系ヤミ金訴訟:元本分も損賠命令 最高裁が初判断
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080611k0000m040120000c.html
 指定暴力団山口組旧五菱会系のヤミ金融事件を巡り、愛媛県の被害者11人が「ヤミ金の帝王」と呼ばれた梶山進受刑者(58)に約3500万円の賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(那須弘平裁判長)は10日、著しい高金利の取り立てを受けた被害者に対しては、利息分だけでなく元本分も返すべきだとの初判断を示した。その上で利息分のみの支払いを命じた2審・高松高裁判決(06年12月)を破棄し、賠償額を算定し直させるため審理を差し戻した。
 民法は、社会倫理に反する不法な行為で渡した(不法原因給付)財産は返還請求できないと定める。小法廷は「不法原因給付により被害者が得た利益を賠償額と相殺するのは、法の趣旨に反する」と指摘。出資法の上限金利の年29.2%を大幅に上回る年数百~数千%の暴利で貸し付けた今回のケースは不法原因給付に当たり、賠償額から元本分を控除するのは許されないと判断した。
 2審は元本分は被害者の利益になっているとして賠償額から控除し、計約1400万円の支払いを命じていた。一方、全国の176人が梶山受刑者に賠償を求めた別の訴訟で東京地裁は3月、元本分の賠償も認める判決を出し、判断が分かれていた。(以上引用終わり)

なお、判決文はこちら(裁判所HP)
→ http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=36427&hanreiKbn=01

これにより、ヤミ金被害の実態がきちんと社会に、とくに警察に伝わることを願います。
実際には、今でも警察に被害相談に行くと、「借りたものは返しなさいよ」とかなんとか言って、明らかな刑事事件であるにもかかわらず被害介入をしない警察官が、残念ながら、まだいます。被害者と一緒に告訴に行って、論争になったことすらあります。本来ならば地元の警察署ですんだものを、それでわざわざ桜田門の警視庁にまで行かなければならなかったこともあります。「利息は別にして、借りた分(元本)は返すのが当然でしょ」となりそうなところを、今回のような最高裁判決がなぜ出たのか、その背景をきちんと認識していただく必要があると思います。

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2008年5月23日 (金)

消費者契約法10条(「定額補修分担金条項」に関する京都地判H20・4・30)

消費者契約法の適用事例として、
マンション賃貸借契約での「定額補修分担金」条項が消費者契約法10条に反し無効であるとの京都地裁平成20年4月30日判決を紹介します。

なお消費者契約法10条は

(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)
第十条  民法 、商法 (明治三十二年法律第四十八号)その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し、又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項 に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。

というものです。

1 本件の賃貸借契約内容はおおむね以下のようなものです。
 ア 賃料 月額6万3000円
 イ 共益費 月額6000円
 ウ 契約期間 平成17年3月31日から平成19年3月30日まで
 エ 更新料 前家賃の1か月分
 オ 定額補修分担金 16万円

2 そして、この賃貸借契約書には、以下の条項がありました。

第5条[定額補修分担金]
本物件は,快適な住生活を送る上で必要と思われる室内改装をしております。そのために掛かる費用を分担し(頭書記載の定額補修分担金)賃借人に負担して頂いております。尚,乙の故意又は重過失による損傷の補修・改造の場合を除き,退去時に追加費用を頂くことはありません。
① 乙は,本契約締結時に本件退去後の賃貸借開始時の新装状態への回復費用の一部負担金として,頭書に記載する定額補修分担金を甲に支払うものとする。
② 乙は,定額補修分担金は敷金ではないということを理解し,その返還を求めることができないものとする
③ 乙は,定額補修分担金を入居期間の長短に関わらず,返還を求めることはできないものとする
④ 甲は乙に対して,定額補修分担金以外に本物件の修理・回復費用の負担を求めることはできないものとする。但し,乙の故意又は重過失による本物件の損傷・改造は除く。
⑤ 乙は,定額補修分担金をもって,賃料等の債務を相殺することはできない。

3 判決は以下のように述べています。
(裁判所HPより引用:http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=04&hanreiNo=36358&hanreiKbn=03

(1) 前提事実によれば,原告は,消費者契約法2条1項の「消費者」に,被告は,同条2項の「事業者」に該当する。

(2) 賃貸借契約は賃借人による賃借物件の使用とその対価としての賃料の支払を内容とするところ,賃借物件が建物の場合,その使用に伴う賃借物件の損耗は賃貸借契約の中で当然に予定されているものである。そのため,建物の賃貸借においては賃借人が社会通念上通常の使用をした場合に生ずる賃借物件の劣化又は価値の減少という投下資本(賃借物件)の通常損耗の回収は通常,賃貸人が減価償却費や修繕費等の必要経費分を賃料の中に含ませ,その支払を受けることで行われる。
 そうすると,賃借人は,賃貸借契約が終了した場合には賃借物件を原状に回復して賃貸人に返還する義務を負うものの(民法616条,598条),原則として,賃借人に通常損耗についての原状回復義務を負わせることはできないものと解するのが相当である
 もっとも,賃借人は,故意や善管注意義務違反などの過失によって生じた賃借物件の汚損ないし損耗部分については修繕費相当の損害賠償義務を負う。
 そうすると,賃借人は,民法上,原則として,故意過失による同汚損ないし損耗部分の回復費用を負担すれば足り,通常損耗の回復費用については賃料以外の負担をすることは要しないといわなければならない。

(3) 本件補修分担金特約は,それに基づいて支払われた分担金を上回る回復費用が生じた場合に故意又は重過失による本件物件の損傷・改造を除き回復費用の負担を賃借人に求めることができない旨規定しているところ,回復費用が分担金を下回る場合や,回復費用から通常損耗についての原状回復費用を控除した金額が分担金を下回る場合に賃借人にその返還をする旨規定していないが,同規定していない趣旨からすると,被告も主張するとおりそのような場合,賃借人は,差額の定額補修分担金の返還を求めることができない旨を規定しているといわざるをえない
 そうすると,同分担金特約は消費者たる原告が賃料の支払という態様の中で負担する通常損耗部分の回復費用以外に本来負担しなくてもいい通常損耗部分の回復費用の負担を強いるものであり,民法が規定する場合に比して消費者の義務を加重している特約といえる

(4)
ア 前記のとおり賃借人が本件補修分担金特約に基づいて賃料と別個に負担すべき分担金額は一般的に生じる軽過失損耗部分に要する回復費用を踏まえたうえで算定されるべきところ,
賃貸人は,当該物件もしくは同種物件の修繕経験を有するのが通常であり,その経験の蓄積により通常修繕費用にどの程度要するかの情報を持ち,計算をすることが可能である。
他方,消費者である賃借人は,通常,自ら賃借物件の修繕をするなどの経験はなく,したがって,一般的に賃貸人が有するような上記情報を有するとは考え難い。本件においても,消費者である被告が同情報を有していたと認めるに足りる証拠はない。
 賃借人が負担する同分担金額は賃貸人が有している上記情報を基に設定するのが一般的であると考えられるところ,賃借人となろうとする者が同情報を持ち合わせないままで賃貸人との間で分担金額の程度・内容について交渉することは難しく,仮に交渉できたとしてもその実効性が担保されているとは考え難い。
 以上の事実を踏まえると,賃貸人が賃借人に負担させるべき分担金額を一方的に決定しているというべきである


(ア)  本件補修分担金特約は軽過失損耗部分の回復費用を定額に設定しているところ,
形式的に見ると,軽過失損耗部分が同定額を超えた場合には賃借人に利益となる余地がある。
 しかし,実質的に賃借人に利益があるというためには結果的に発生した軽過失損耗部分の回復費用が設定額より多額であったという特段の事情のない限り難しく,少なくとも定められた分担金額が一般的に生じる軽過失損耗部分の回復費用額と同額程度であることが必要である。

(イ)  本件補修分担金特約に基づく同分担金額は月額賃料の約2.5倍程度に定められているところ,賃借人に軽過失があって,軽過失損耗が発生することは通常それほど多くなく,一般的にその回復費用が月額賃料の2.5倍であると考えることはできない
 そうすると,同分担金特約に基づく分担金額は一般的に生じる軽過失損耗部分の回復費用と同額程度とはいえず,また,本件物件について軽過失損耗部分の回復費用が設定額である16万円を超えたと認めるに足りる証拠もない。

(ウ)  以上によれば,本件補修分担金特約は賃借人である原告にとって有利であるとまではいえず,
かえって,賃借人に月額賃料の約2.5倍の回復費用を一方的に支払わせるもので,しかもその額の妥当性について消費者である原告に判断する情報がないこと,以上の事実にあわせて通常損耗にともなう回復費用について賃料とは別個に賃借人に負担させるものであることを総合すると,消費者である原告に不利益を負わせるものと評価せざるを得ない

ウ そうすると,本件補修分担金特約に基づいて原告に対し,分担金の負担をさせることは民法第1条第2項に規定する基本原則に反し消費者の利益を一方的に害するものといえる。

エ(ア)  この点,被告は,本件補修分担金特約は原状回復費用が定額に抑えられていて原告に有利である旨主張する。
 しかし,上記イ,ウで説示したとおり本件補修分担金特約は実質的にみて賃借人である原告に有利とまではいえない。したがって,被告の同主張は採用できない。

(イ)  また,被告は,定額補修分担金特約の定めがある賃借物件では,賃借人が退去時における原状回復費用をめぐる紛争リスクの減少というメリットを享受することができる旨主張する。
 しかし,かかる紛争リスク減少のメリットは賃借人だけではなく,賃貸人も同様に享受しているのであり,賃貸人も享受するメリットを発生させるために賃借人のみが通常損耗部分の回復費用を含む分担金を負担することは不当であるといわざるをえない。

(ウ)  また,被告は,定額補修分担金特約のある賃借物件では賃借人は軽過失は免責されるので原状回復費用のことを気にかけることなく安心して居住することができる旨主張する。
 しかし,善管注意義務を尽くそうとする賃借人にとって,同分担金特約の定めをした場合であっても賃借物件を損壊しないように注意しながら生活をすることになるし,善管注意義務を尽くそうとしないような賃借人についてはそのような生活態度からして重過失が認定される蓋然性が高くなり,被告が主張するように軽過失にすぎないとして免責される余地は少ないことになる。
 したがって,被告が主張するように同分担金特約の存在によって一般的に賃借人が安心して居住することになるわけではない。

(5) 以上によれば,本件補修分担金特約は民法の任意規定の適用による場合に比して賃借人の義務を加重するものというべきで,信義則に反して賃借人の利益を一方的に害するもので,消費者契約法10条に該当し,無効である。

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2008年5月12日 (月)

「ブラックリスト」とは?

最近、「ブラックリスト」について立て続けに質問されたので、これについて説明します。

借金についての「ブラックリスト」とは、いわゆる「信用情報機関」への事故情報登録のことを言います。
事故情報登録はたとえば、長期延滞、弁護士介入(債務整理)、法的手続(調停、破産、再生等)があった場合になされます。

登録の効果は、つまるところ、借り入れができなくなる、ということです。

事故情報は、登録機関にもよりますが、5~10年残る、と言われています。なお情報は個人単位ですから、家族の信用情報とは関係ありません。

信用情報機関は、下記の目的により、業界ごとに設置されています。

貸金業法13条(過剰貸付け等の禁止)
 貸金業者は、顧客等の資力又は信用、借入れの状況、返済計画等について調査し、当該顧客等の返済能力を超えると認められる貸付けの契約を締結してはならない。

割賦販売法38条(支払能力を超える購入の防止)
 割賦販売業者、ローン提携販売業者及び割賦購入あつせん業者(以下「割賦販売業者等」という。)は、共同して設立した信用情報機関(購入者の支払能力に関する情報(以下「信用情報」という。)の収集並びに割賦販売業者等に対する信用情報の提供を業とする者をいう。以下同じ。)を利用すること等により得た正確な信用情報に基づき、それにより購入者が支払うこととなる賦払金等が当該購入者の支払能力を超えると認められる割賦販売、ローン提携販売又は割賦購入あつせんを行わないよう努めなければならない。

主だった機関は、以下の5つです。業者によってはこのうち複数の機関に加盟しているところもあるようです。

①銀行系
全国銀行個人信用情報センター(全銀協、KSC)
 http://www.zenginkyo.or.jp/pcic/
②サラ金系
全国信用情報センター連合会(全情連)
 http://www.fcbj.jp/
③クレジット・信販系
株式会社シー・アイ・シー(CIC)
 http://www.cic.co.jp/
④横断系(クレジット・信販・サラ金)
株式会社シーシービー(CCB)
 http://www.ccbinc.co.jp/
④横断系(銀行・クレジット・サラ金)
株式会社テラネット(テラネット)
 http://www.teranet-corp.co.jp/

なお、本人からの信用情報開示請求はもちろん可能です(具体的方法は上記各機関HPにのっています)。

このほか、ブラックリストについては、
「ブラックリストなんて怖くない」(吉田猫次郎著・宝島社)が詳しく、かなり参考になります。

吉田猫次郎氏ブログ
http://nekoken1.blog108.fc2.com/

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2008年3月17日 (月)

「原野商法」と二次被害

以下の報道を目にしました。
原野商法で二束三文の土地を一千万で売りつけられた被害者が、さらに別業者から「その土地を測量して境界画定すれば絶対に売れます」と持ちかけられ、不動産売却の着手金を支払った、というもののようです。

「原野商法」とは、原野などの価値がない二束三文の土地を、ここはこれから開発により価値が上がるとかなんとかいろいろと言いくるめて高く売りつける、いわゆる悪徳商法です。

原野商法被害者にはさらに続けて別の被害にあう「二次被害」が多いとも言われ、東京都は2006年に以下の発表をしています。

(以下東京都HPより一部引用)
2006年8月報道発表:
原野商法二次被害等に関して緊急調査を実施
報告要求拒否した事業者名等を公表!!
(平成18年8月3日生活文化局)
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2006/08/20g83100.htm
 東京都ではこれまで、不適正な取引行為が行われている疑いのある事業者に対し、特定商取引に関する法律(以下「法」という。)第66条及び東京都消費生活条例(以下「条例」という。)第46条により報告を求め、必要であれば指導を実施しています。
 今回、原野商法の二次被害が拡大していることを受け、関連事業者15社を緊急に調査しました。
 こうした経緯の中、報告要求に従わない事業者については条例第50条に基づき事業者名等を公表します。また、勧誘に際し明らかに虚偽説明を行っている実態が明らかになったため、今後そうした事業者に対して、徹底的な調査を進めていきます。
(以下略、以上引用終わり)

さて、なぜ二次被害が多いかと言えば、一度原野商法に捕まった被害者は「カモ」としてリストに載り、それが出回るからです(もっともこれは悪徳商法には多く見られることで、原野商法に限ったことではありませんが)。

自分も(またはまわりにも)こんな話があるけれど、ちょっと似ているな・おかしいな…と思ったら、すぐに弁護士に相談してください!速やかに対応すれば、被害の拡大を防げるかもしれません。近くに弁護士がいなければ、弁護士会または法テラスに電話してみてください(リンク先参照)。

原野商法被害者に測量話 心のすき突かれ二重苦
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008031302095059.html
2008年3月13日 夕刊
 「測量すれば、絶対に売れます」-。ただ同然の土地を言葉巧みに買わせる「原野商法」の被害に遭った人たちが、測量費名目でお金を支払わされる二次被害が、続出している。かつての購入者の名簿が出回っているとみられる。被害者の多くは高齢者。定年後の生活を脅かされ、困り果てる人も少なくない。
 「定年後の余生を田舎で過ごしたいというお客さんがいるんですよ」。今年一月、東京都江東区の六十代の無職の男性宅で、スーツ姿の営業マンは、温和な口調で語りかけた。「日本土地建物」の社員を名乗った。
 大手デベロッパーと同じ名前だが、埼玉県警が先月二十七日に特定商取引法違反(不実の告知)容疑で捜索した「ワールドリゾート」(東京都大田区)が設立した、全く別の会社だった。
(中略)国民生活センターによると、原野商法の二次被害に関する相談は〇七年度は今月十日現在で四百七件。契約者の平均年齢は七十一歳、平均契約額は百七十万円に上る。
(以下略、以上引用終わり)

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2008年2月18日 (月)

過払金「一連計算」、最判H20・1・18

平成20年01月18日最高裁判所第二小法廷判決を紹介します。

サラ金への過払い金請求の際のいわゆる「一連計算」の可否について、基準らしきものを示したものです。今後への影響は大きいと思います。

(裁判所HPより)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=35608&hanreiKbn=01

判決文中、とくに大事なのは、以下の部分です。

「同一の貸主と借主との間で継続的に貸付けとその弁済が繰り返されることを予定した基本契約が締結され,この基本契約に基づく取引に係る債務の各弁済金のうち制限超過部分を元本に充当すると過払金が発生するに至ったが,過払金が発生することとなった弁済がされた時点においては両者の間に他の債務が存在せず,その後に,両者の間で改めて金銭消費貸借に係る基本契約が締結され,この基本契約に基づく取引に係る債務が発生した場合には,第1の基本契約に基づく取引により発生した過払金を新たな借入金債務に充当する旨の合意が存在するなど特段の事情がない限り,第1の基本契約に基づく取引に係る過払金は,第2の基本契約に基づく取引に係る債務には充当されないと解するのが相当である(最高裁平成18年(受)第1187号同19年2月13日第三小法廷判決・民集61巻1号182頁,最高裁平成18年(受)第1887号同19年6月7日第一小法廷判決・民集61巻4号537頁参照)。」
(★ここからがポイント!)
「そして,
第1の基本契約に基づく貸付け及び弁済が反復継続して行われた期間の長さ
これに基づく最終の弁済から第2の基本契約に基づく最初の貸付けまでの期間
第1の基本契約についての契約書の返還の有無
借入れ等に際し使用されるカードが発行されている場合にはその失効手続の有無
第1の基本契約に基づく最終の弁済から第2の基本契約が締結されるまでの間における貸主と借主との接触の状況
第2の基本契約が締結されるに至る経緯
第1と第2の各基本契約における利率等の契約条件の異同
等の事情を考慮して,
第1の基本契約に基づく債務が完済されてもこれが終了せず,第1の基本契約に基づく取引と第2の基本契約に基づく取引とが事実上1個の連続した貸付取引であると評価することができる場合には,上記合意が存在するものと解するのが相当である。」

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2008年1月17日 (木)

ヤミ金がまたまた増加中のようで…

携帯電話を使ったヤミ金、いわゆる「090金融」の被害が、最近増えているそうです。弁護士の現場感覚としても、最近になって増えているような気がします。

(以下毎日jp2008年1月15日より一部引用)
090金融:被害急増 告発数、5年で8倍 厳罰化でもあの手この手で摘発逃れ
http://mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2008/01/15/20080115dde041040015000c.html
 事務所を構えず携帯電話だけを使って高金利で違法な貸金業を営むヤミ金融「090金融」の被害が急増している。弁護士や被害者の会で作る全国ヤミ金融対策会議による告発件数は5年間で8倍以上に増えた。警視庁など捜査当局は090金融の取り締まりを強化、出資法改正による厳罰化も進んでいるが、業者が摘発逃れの手法を次々と生み出す「いたちごっこ」が続いている
 対策会議は02年から、ヤミ金業者の全国一斉告発をしている。02年に業者の電話番号が特定できた告発は2318件。このうち携帯電話が連絡先となっている業者は4%弱の90件にとどまった。
 その後、03年をピークに固定電話を使う業者の減少傾向が続くなか、携帯業者の告発は増加傾向。05年から2年連続で300件を超え、07年は742件と全体の60%近くを占めるまでになった。
(以下略、以上引用終わり)

ところで、気になったことを一つ。この件についてネット上で書かれたいろいろな方の日記などを見ていると、「借りたほうが悪い」「放っておけば終わるんじゃないの?」などの意見がたくさんありました。しかし、
1 ヤミ金被害は、「まさか自分は関係ないよね」という方も、多数被害にあっています!「借りたほうが悪い」と、自分は無関係と言いきれるほど、単純なものではありません。
2 放っておくと手段を選ばずエスカレートし、とことん食い物にしようとしてきます!放っておいても、終わりません。

もしヤミ金被害にあわれている方がいたら、決して恥ずかしいなどと思わず、すぐに近くの弁護士会法律相談、法テラス法律相談に駆け込んでください!

なおサラ金の金利引き下げに伴い一時的にヤミ金が増えることは予想されていたので、この状況自体にはそれほど驚いてはいません。ただ問題は、これら被害者を生んだ社会をどう見るか、つまりこれからの総合的な社会政策です。低所得者層・いわゆる「格差」の拡大、大量消費社会のありかたその他について、社会全体を見直したうえで、きちんとしたビジョンある政策を実施していく必要があります。このいびつな社会は、いまだ深刻な病を抱えているように思います。どこかの元首相みたいに、銀座の高級ブティックを見て「景気は回復している」などと悠長に言っている場合ではないのです。

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2007年12月15日 (土)

振り込め詐欺被害金返還法、成立

「犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律」
…長い名前ですが、つまりは「振り込め詐欺」被害者の迅速救済(=被害金の早期、簡易な返還)のための法律が、成立しました。

(以下毎日jp2007年12月14日より一部引用)
振り込め詐欺:被害金返還法が成立 来夏にも手続き開始
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071214dde007020011000c.html
 振り込め詐欺など預金口座を利用した犯罪の被害金を返還する「振り込め詐欺被害回復分配金支払い法」が14日午前、参院本会議で全会一致で可決、成立した。犯罪口座に振り込まれたまま残っている被害金を、裁判を経ずに迅速に返還する仕組みを創設するもので、金融庁が具体的な制度を定めたうえで来年夏にも返還手続きが始まる見通しだ。
 返還の仕組みは、まず預金保険機構がインターネットで被害金を返還する犯罪口座の番号や名義人などを公告する。被害者は振込票など被害に遭ったことを証明する資料を付けて、金融機関に申請する。
(以下略、以上引用終わり)

報道によれば、詐欺に使われた口座には、2006年度末時点で何と約70億円が、被害者に返還されないまま残っているそうです。

今回成立の法律はまだ改善の余地があるにしても、被害者救済の点では大きな前進だと思います。被害の回復の手続きが被害者に周知されることにつながるということと、この法律により、被害回復についての銀行の対応が大きく変わるでしょうから。

(第168回衆第13号:衆議院HP)
「犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律案」
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_gian.htm

(衆議院財務金融委員会平成19年12月4日、12月5日議事録)
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kaigiroku.htm

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2007年12月 1日 (土)

消費者問題判例検索(兵庫県弁護士会HP)

兵庫県弁護士会HP内の、
「消費者問題判例検索システム」
を紹介します。

http://www.hyogoben.or.jp/hanrei/

兵庫県弁護士会が全国の弁護士から消費者問題に関する判決を集めてまとめられてたもので、とても重宝しています。

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2007年7月20日 (金)

先物に関する最高裁判決(2007・7・19)

先物取引被害について、以下の最高裁判決が出ています。投資家保護の結論を導いた原審判断を破棄したものです。

(以下アサヒドットコム2007年7月19日より一部引用)
先物取引会社不正、損害分は請求できず 最高裁初判断
http://www.asahi.com/national/update/0719/TKY200707190535.html
 商品先物取引会社「アイコム」(東京、02年12月に破綻(はたん))の不正行為で被害を受けた投資家が、投資家保護の制度を運用する東京穀物商品取引所などを相手に損害分の支払いを求めた二つの訴訟の上告審判決が19日、最高裁であった。制度に基づいて、投資家が業者に預けた証拠金などの返還に加えて損害分も請求できるかが争点となったが、第一小法廷(才口千晴、泉徳治両裁判長)は「損害分は請求できない」とする初めての判断を示した。
(中略) 保護の対象範囲が問題となったのは、投資家から預かった資産の一部を業者が同取引所に預けておく「受託業務保証金制度」(現在は廃止)と、業者破綻の場合に備えて業界が出資しておく「受託債務補償制度」。
(以上引用終わり)

判決文、裁判要旨は以下の通りです。
(裁判所HPより)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=34961&hanreiKbn=01
1 商品取引所の会員に対して取引を委託した者が当該会員に対して有する債務不履行又は不法行為に基づく損害賠償債権は,商品取引所法(平成16年法律第43号による改正前のもの)97条の3第1項に規定する「委託により生じた債権」に含まれない
2 商品取引所法(平成16年法律第43号による改正前のもの)97条の2第3項所定の指定弁済機関と弁済契約を締結している商品取引員が取引を委託した者に対して負担する債務不履行又は不法行為に基づく損害賠償債務は,同法97条の11第3項に規定する「受託に係る債務」に含まれない

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2007年7月14日 (土)

過払金請求、2007・7・13最高裁判決(悪意の受益者)

7月13日、過払金返還請求について重要な最高裁判決2つが出たので、以下に最高裁HP判決情報へのリンクをはりつけます。

(以下、最高裁HP)

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=34943&hanreiKbn=01
…1 各回の返済金額について,一定額の元利金の記載と共に別紙償還表記載のとおりとの記載のある借用証書の写しが借主に交付された場合において,当該償還表の交付がなければ貸金業法17条1項に規定する書面の交付があったとはいえないとされた事例
 2 貸金業者が利息制限法の制限超過利息を受領したがその受領につき貸金業法43条1項の適用が認められない場合と民法704条の「悪意の受益者」であることの推定

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=34944&hanreiKbn=01
…利息制限法の制限超過利息を受領した貸金業者が判例の正しい理解に反して貸金業法18条1項に規定する書面の交付がなくても同法43条1項の適用があるとの認識を有していたとしても,民法704条の「悪意の受益者」の推定を覆す特段の事情があるとはいえないとされた事例

以下は朝日新聞の報道です。
(アサヒドットコム2007年7月13日より一部引用)
灰色金利利息の請求、過払い発生時から可能 最高裁
http://www.asahi.com/national/update/0713/TKY200707130460.html
 利息制限法の上限を超えて支払った「過払い」分を貸金業者に返還させる際の額の算定について争われた二つの訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷(今井功、津野修各裁判長)は13日、原則として「過払いのあった時点」からの法定利息(年5%)も盛り込んで請求できるとの初判断を示した。借り手にとっては取り返せる額が増える有利な内容。全国で相次いでいる同種の訴訟に影響がありそうだ。
 (中略)過払い金は、取引経過に基づいて利息制限法の範囲内の利率で計算し直すことで、どの段階から発生したかが確認できる。発生した取引の時点から、過払い分に利息を併せて請求できるかどうかは、下級審で認めたり認めなかったりと判断が分かれていた。
 第二小法廷は「貸金業者は、グレーゾーン金利が許されない場合には、過払い金を借り手に返還すべきことを十分に認識しているというべきだ」と指摘。過払い金が発生した時点からの利息も返還請求できると判断した。ただし、「グレーゾーン金利が許されると認識する特段の事情があった」と業者側で証明できた場合は例外とした。
(以下略、以上引用終わり)

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2007年6月 9日 (土)

改正消費者契約法施行(団体訴権)

改正消費者契約法が、6月7日に施行されました。
消費者被害が発生している事業について、「消費者団体」が、事業者に対し差し止め請求をすることができるという改正です。

(法文:法令データ提供システム)
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxselect.cgi?IDX_OPT=1&H_NAME=%8f%c1%94%ef%8e%d2%8c%5f%96%f1%96%40&H_NAME_YOMI=%82%a0&H_NO_GENGO=H&H_NO_YEAR=&H_NO_TYPE=2&H_NO_NO=&H_FILE_NAME=H12HO061&H_RYAKU=1&H_CTG=1&H_YOMI_GUN=1&H_CTG_GUN=1

さっそく、この改正法にいう「適格消費者団体」(差し止め請求ができる消費者団体)の認定申請がなされているようです。
消費者被害の防止効果が期待されます。

(以下毎日インタラクティブ2007年6月8日より一部引用)
消費者団体訴訟制度:始まる 悪質商法被害ストップ、2団体が申請書
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20070608ddm012040105000c.html
 悪質商法の被害者の代わりに消費者団体が業者の不当な行為を差し止め請求できる「消費者団体訴訟制度」が7日の改正消費者契約法施行でスタートし、東京と大阪の2団体が、国が認定する適格消費者団体の申請書を内閣府に提出した。これまで消費者団体が業者に改善を申し入れても法的根拠がなかっただけに、続発する悪質商法の被害防止が期待されている。
(中略) 内閣府消費者団体訴訟室によると、適格消費者団体の審査には2~3カ月かかり、実質的に制度が動き出すのは8月以降。このほか7団体が申請準備を進めている(以下略、以上引用終わり)

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2007年5月12日 (土)

多摩地域にも…

都心で大規模に債務整理事業(?)を展開している弁護士法人が、このところ立て続けに、多摩地域に支店参入してきました。インターネットなどで大々的に宣伝しているあそこやあそこ、などです。

きっと、「市場」としての多摩地域に目をつけたのでしょう。

インターネットや車内広告などで派手に宣伝を打つこれら「債務整理大展開事務所」(勝手に命名。当該事務所の方々には怒られるかもしれませんが…)の業務の在り方にはさまざまな評価があることと思いますが(なお、「非弁提携」は論外です)、このような事務所の台頭は、弁護士大増員時代を迎え、弁護士業務が既定の在り方にはもはやとどまりえないことの、一つの象徴かもしれません。

でも、何だかおかしな時代だなあ…と思うのは、私だけでしょうか。

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2007年2月14日 (水)

過払金に関する最高裁判決

利息制限法違反の金利を支払っている債務者の過払い金返還請求について、下記の記事の判決が出ました。実務にもかなり影響する判決ですので、紹介します。

(以下毎日インタラクティブ2月13日より一部引用)

過払い金:別の債務に「充当」可能 最高裁が例外基準示す
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20070213dde041040074000c.html
 貸金業者から2回借り入れをして、一方で過払い金が生じ、もう一方で債務が残った場合に、両者を別々に計算せず、借り手に有利なように過払い金を残債務へ充当できるかが争われた訴訟の判決が13日、最高裁第3小法廷(那須弘平裁判長)であった。同小法廷は「継続的な貸し付けを予定した基本契約がなくても、最初から2回目以降の融資が想定されていたような場合は、例外的に充当が認められる」との初判断を示した。(中略)判例は基本契約がある場合に限り充当を認めていたが、今回は基本契約はなかった。(以上引用終わり)

最高裁HPには判決情報が載っていますので(判決文PDFもあり)、そちらもご覧ください。
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=34124&hanreiKbn=01

なお、判決要旨は以下の通りです(※適宜編集し、見出し・下線・太字は私が加えました)。

<事案>

過払金請求:不当利得返還請求権に基づき,過払金416万9976円及びこれに対する年6分の割合(商事法定利率)による民法704条前段所定の利息の支払を求める事案

<原審の確定した事実関係の概要>

(1)第1貸付け
ア上告人は,平成5年3月26日,被上告人に対し,300万円を次の約定で貸し付けた(以下「本件第1貸付け」という。)。
(ア) 利息年40.004%
(イ) 支払方法最終支払日を平成5年5月末日とし,同日限り元本及び利息を持参して支払う。
イ上告人と被上告人は,平成5年5月末日ころ,本件第1貸付けについて,元本の弁済期を期限の定めのないものとする旨合意した。
ウ被上告人は,平成5年4月26日から平成15年12月19日までの間,上告人に対し,本件第1貸付けに係る債務の弁済として,原判決別紙利息制限法計算書1の「年月日」欄記載の各年月日に,「弁済額」欄記載の各金銭を支払った。
エ上記ウの各弁済金のうち利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当すると,平成8年10月31日以後,過払金が発生している。

(2)第2貸付け
ア上告人は,平成10年8月28日,被上告人に対し,100万円を次の約定で貸し付けた(以下「本件第2貸付け」といい,これと本件第1貸付けとを併せて「本件各貸付け」という。)。
(ア) 利息年40.004%
(イ) 支払方法最終支払日を平成10年9月27日とし,同日限り元本及び利息を持参して支払う。
イ上告人と被上告人は,平成10年9月27日ころ,本件第2貸付けについて,元本の弁済期を期限の定めのないものとする旨合意した。

(3)「基本契約」の有無
上告人と被上告人との間で,継続的に貸付けが繰り返されることを予定した基本契約(以下,単に「基本契約」という。)は締結されていない

<原審の判断>
被上告人の本訴請求を全部認容、上告人の反訴請求を全部棄却。

理由:
(1)第1・第2貸付けの充当関係(基本契約の有無がこの点に与える影響)
同一の貸主から複数の貸付けを受ける借主としては,基本契約に基づき継続的に貸付けが繰り返される場合でなくても,過払金を考慮して全体として借入総額が減少することを望み,複数の権利関係が発生するような事態が生ずることは望まないのが通常の合理的意思であると考えられ過払金が発生した後に別口の借入金が発生したときであっても,その別口の借入金の弁済に過払金を充当する意思を有していると推認するのが相当であるから,上告人と被上告人との間で基本契約が締結されておらず,本件第1貸付けについて過払金が発生した平成8年10月31日の後に,本件第2貸付けに係る債務が発生したものであるとしても,本件第1貸付けについての過払金は,本件第2貸付けに係る債務に当然に充当されると解される。

(2)過払金返還債務に付されるべき利率
上記過払金の返還債務は,実質的に,上告人の商行為によって生じた債務というべきであり,また,上告人が,過払金を営業のために使用し,収益を上げているのは明らかであるから,上告人が上記債務に付すべき民法704条前段所定の利息の利率は,商事法定利率の年6分と解すべきである。

<最高裁の判断>
(1)第1・第2貸付けの充当関係(基本契約の有無がこの点に与える影響)
貸主と借主との間で基本契約が締結されていない場合において,第1の貸付けに係る債務の各弁済金のうち利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当すると過払金が発生し(以下,この過払金を「第1貸付け過払金」という。),その後,同一の貸主と借主との間に第2の貸付けに係る債務が発生したときには,その貸主と借主との間で,基本契約が締結されているのと同様の貸付けが繰り返されており,第1の貸付けの際にも第2の貸付けが想定されていたとか,その貸主と借主との間に第1貸付け過払金の充当に関する特約が存在するなどの特段の事情のない限り,第1貸付け過払金は,第1の貸付けに係る債務の各弁済が第2の貸付けの前にされたものであるか否かにかかわらず,第2の貸付けに係る債務には充当されないと解するのが相当である。
なぜなら,そのような特段の事情のない限り,第2の貸付けの前に,借主が,第1貸付け過払金を充当すべき債務として第2の貸付けに係る債務を指定するということは通常は考えられないし,第2の貸付けの以後であっても,第1貸付け過払金の存在を知った借主は,不当利得としてその返還を求めたり,第1貸付け過払金の返還請求権と第2の貸付けに係る債権とを相殺する可能性があるのであり,当然に借主が第1貸付け過払金を充当すべき債務として第2の貸付けに係る債務を指定したものと推認することはできないからである。

(2)過払金返還債務に付されるべき利率
商行為である貸付けに係る債務の弁済金のうち利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当することにより発生する過払金を不当利得として返還する場合において,悪意の受益者が付すべき民法704条前段所定の利息の利率は,民法所定の年5分と解するのが相当である。なぜなら,商法514条の適用又は類推適用されるべき債権は,商行為によって生じたもの又はこれに準ずるものでなければならないところ,上記過払金についての不当利得返還請求権は,高利を制限して借主を保護する目的で設けられた利息制限法の規定によって発生する債権であって,営利性を考慮すべき債権ではないので,商行為によって生じたもの又はこれに準ずるものと解することはできないからである。

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2006年10月26日 (木)

出資法改正問題~「特例高金利」見送りか

このブログでも何度か取り上げている出資法改正問題=グレーゾーン撤廃問題で、以前より焦点になっていた「特例高金利」問題につき、自民・公明両党が特例高金利は導入しない方針を固めた、という以下の報道がありました。

これによると、上限金利は最大年20%になり(=現在の利息制限法の上限金利と同じ)、特例高金利は、元本30万円以下、返済期間が1年以内の貸し付けに限って、年25・5%の金利を認めるようです。

(以下2006年10月24日読売新聞より一部引用)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20061024i105.htm
特例高金利見送り、利息の上限20%…与党方針
 自民、公明両党は24日、貸金業規制法改正案で焦点となっている少額・短期の融資に限って認める「特例高金利」について、導入を見送る方針を固めた。当初予定していた利息制限法の金額区分の変更もやめる。
(以下略)

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2006年10月 7日 (土)

10月から、弁護士会多摩支部のクレジット・サラ金法律相談が無料になりました。

もっと早くお知らせしなければならなかったのですが、

10月から、東京三弁護士会八王子法律相談センター、立川法律相談センターでのクレジット・サラ金問題の法律相談が無料になっています。

借金で不安をお持ちの方には、少しでも早く、一度でも弁護士にご相談いただくことをお勧めします。なお、相談は予約制です。

電話番号は、

・八王子法律相談センターは 042-645-4540

・立川法律相談センターは 042-548-7790

場所などは、当ブログリンク先にある弁護士会多摩支部HPをご覧ください。

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2006年8月31日 (木)

釧路の今弁護士のHP紹介(ヤミ金相談の日記)

消費者被害救済の分野で著名な釧路弁護士会の今暁美(こん・あけみ)弁護士のホームページを読んでいたら、このような「日記」があったので、紹介します。

「由利弁護士の部屋:消費者信用の部屋」より
「月収40万円なのに、どうして電気代が払えないの!債務整理の相談は難しい!」(08/03/2006)
http://www.marimo.or.jp/~yuri/only/060803.html

この日記は、今弁護士が、ヤミ金からお金を借りた人の相談を受けることの難しさについて書いたものです。

同じような経験は、私もしています。このような相談では人間の弱さをつくづく感じるし、その弱さをシステムに組み入れ商売をしているヤミ金の巧妙さも感じます。

スジ論から言えば、もうヤミ金からは借りない強い意志をもて、ということなのでしょうが、なかなかスッパリと縁を切られない方もおられますね・・そういう方のフォローは、専門のカウンセリング機関(しかも、費用がかからないもの)などがないと、なかなか難しいのかもしれません。

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2006年8月17日 (木)

「生活保護」に関するシンポジウム

東京三弁護士会第49回人権擁護大会プレシンポジウム
「東京における生活困窮者の現状と生活保護の課題」
を紹介します。

これは、2006年10月に釧路で開催される「第49回人権擁護大会」のシンポジウム第2分科会「現代日本の貧困と生存権保障 -多重債務者など生活困窮者支援と生活保護の現代的意義」に向けて,大都市ならではの問題を抱える東京での生活困窮者の置かれている状況を見つめていく必要があるという問題意識から、東京でプレシンポジウムとして開催されるものです。
→ http://www.toben.or.jp/news/event.php/news/detail/?id_whats_new=463

生活保護は、様々な理由から経済的に破綻をきたした方々の再起のための貴重なセーフティーネットです。私も、債務整理を受任したときなど、借金の整理と平行して、福祉事務所を通じて生活保護を利用するように依頼者さんにすすめることが、よくあります。

生活保護法(条文):http://www.houko.com/00/01/S25/144.HTM
厚生労働省HP「生活保護制度の概要」:http://www.mhlw.go.jp/bunya/seikatsuhogo/seikatuhogo.html
武蔵野市役所HP「生活保護制度」:http://www.city.musashino.lg.jp/cms/guide/00/00/06/00000685.html
三鷹市役所HP「生活保護制度」:http://www.city.mitaka.tokyo.jp/a002/p023/g06/d02300001.html
「生活保護110番」:http://www.seiho110.org/

しかし実際の審査・受給の現場では、本来受給すべき切実な必要のある人が受給できないなど、そのセーフティーネットという趣旨に反した形で様々な問題が起きているのもまた現状です。

「格差」の発生をただ「自己責任」のみに帰する社会には、やはり問題があります。
このようなセーフティーネットの存在は社会の安定・発展にも寄与しているのですから、その有用性について社会全体で広く認識を深める努力をしていく必要があります。そのうえで、十分な理解に基づき制度を運営してこそ、その制度は意味のあるものになります。

そして、私たちの社会にはセーフティーネットを作るだけのゆとりがなければならない、と感じます。机の上で描いた「市場原理」、またははやり言葉の「勝ち組」だけでは現実の社会は回っていかないことを、多くの人々が感じ始めているのではないでしょうか。

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2006年7月 9日 (日)

グレーゾーン金利、利息制限法水準一本化へ前進

このブログで前にも書いた「グレーゾーン解消」問題について、利息制限法金利への一本化(=処罰金利引き下げ)の方向で、一歩前進のようです。

ただ、記事によると、「党内には「急激に金利を下げれば貸金業者の審査が厳しくなり、借りられなくなった利用者が、より高金利のヤミ金融業者に流れかねない」「利息制限法の上限を少し超えただけで直ちに刑事罰の対象にするのは難しい」といった慎重論も根強いため、利払いの少ない短期・少額の貸し出しや、適切な業務を行っていると当局が判断した業者に限り、上限金利に3~5%程度上乗せした貸し出しを認めるなど、特例措置も検討する。」となっています。

この「特例措置」なるものの内容が気になります。実質的に骨抜きにされなければいいのですが・・

(以下毎日新聞2006年7月4日朝刊引用)

http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/news/20060704k0000m020157000c.html
グレーゾーン金利:利息制限法水準に一本化 自民小委調整

 貸金業の上限金利見直しを検討している自民党の「貸金業制度小委員会」(増原義剛委員長)は3日、違反すると刑事罰が科される出資法の上限金利(年利29.2%)を、利息制限法の水準(同15~20%)に引き下げて原則一本化する方向で調整に入った。多重債務者の発生抑止には、金利の大幅引き下げによる規制強化が必要との判断が大勢になったためで、週内に開く会合で意見を取りまとめ、早ければ今秋の臨時国会に議員立法での改正法案提出を目指す。

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2006年7月 4日 (火)

<ヤミ金>無届転送電話規制へ

ヤミ金融業者は、自分の身元が特定されない(=「アシがつかない)ように、さまざまな方法を用いています。

その一つが「転送電話サービス」を利用する方法です。この方法だと電話相手の着信履歴には転送電話業者の番号した表示されません。

このような転送電話の悪用の規制の必要性が、ヤミ金被害問題に取り組む弁護士などから指摘されてきていましたが、ようやく総務省がこの方法の規制に乗り出すようです。

以下、アサヒドットコムからの引用です。

http://www.asahi.com/national/update/0701/TKY200607010386.html
無届け転送電話、告発へ 「犯罪の温床」と総務省
2006年07月01日17時38分

 「転送電話サービス」が振り込め詐欺やヤミ金融といった犯罪の温床になっているため、総務省は、無届けのまま営業している転送業者を洗い出し、電気通信事業法違反の容疑で刑事告発する方針を決めた。所在地がわかった業者には届けを促す勧告文を順次送っており、応じなければ刑事責任(6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金)を追及する。転送電話は犯罪実行者が身元を隠す道具になっており、同省は対策に本腰を入れることにした。

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2006年6月27日 (火)

週刊ダイヤモンド7・1号特集「ローン地獄とサラ金の窮地」

今日発売の「週刊ダイヤモンド」(2006・7・1号、ダイヤモンド社)を駅のキオスクで買ったところ、今週の巻頭特集は「ローン地獄とサラ金の窮地」と題するものでした。

内容は、先日このブログにも書いた、「グレーゾーン」撤廃をめぐる話です。

特集冒頭のコメントを引用します。

「警察庁の発表によると、2005年の自殺者は約3万2000人に上った。このうち7700人は、「経済・生活問題」が自殺の動機とされる。自分の支払い能力を超えて複数の金融業者に借金をしている多重債務者が、多数含まれていると見ていいだろう。折りしも、「グレーゾーン(灰色)金利」などをめぐり、貸金業に対する規制見直しの論議が活発化している。規制強化は貸金業者や借り手にどのような影響を及ぼすか。深層を取材した。」

読んでみたところ、グレーゾーンをめぐる最近の立法動向の背景分析、グレーゾーン廃止(利息引下げでの一本化)の論拠・それに対する反論・再反論、貸金業界および投資家への影響、「過払い金」返還請求の現場、海外のサラ金事情などの論点が、コンパクトかつわかりやすく書かれている思います。

この問題を知る上で、おすすめの特集記事です。ぜひお買い求めください(別にダイヤモンド社の回し者ではありません)。

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2006年6月25日 (日)

グレーゾーン撤廃?

貸金業について、「金利」はつきものですが、金利は無制限に取れるものではなく、違反すると刑事罰に問われる「出資法の上限金利」があります。現在それは29.2%ですが、以下の記事によれば、この金利をを段階的に引き下げ、いわゆる金利の「グレーゾーン」を撤廃するという方向で、法改正がなされそうな方向です。

「グレーゾーン」とは、「利息制限法」所定利率(これを上回る貸付は超過部分利息は無効)と「出資法」所定利率(上回る貸付は刑事処罰)との利率に10%程度の差があることから生じる、「無効ではあるが処罰されない」金利部分を指します。

いわゆる「サラ金」(消費者金融)の多くは、この部分に利息を設定して(たとえば28%くらい)、貸付をしています。つまり、法的に無効な金利をあえて取ることで商売をしているのが「サラ金」なのです。

今回見込まれる法改正が、高金利に苦しむ多重債務者の発生防止または救済につながることを期待します。

(以下引用)

上限金利は15~20% 灰色金利を撤廃へ
http://www.asahi.com/business/update/0624/003.html
2006年06月24日07時59分
 貸金業の上限金利の変更を検討している自民党金融調査会の幹部会は、現行の利息制限法の上限(年15~20%)に原則一本化する方針を固めた。

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