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2008年10月27日 (月)

検察官の弁護妨害言動を違法とする判決

以下の判決をご紹介します。

このようなケースは、私もたびたび経験があります。いちいち提訴しないだけで(本来は今回の事件のように、白黒はっきりさせたほうがよいのですが、刑事事件終了後に依頼者をそこまで付き合わせるわけにもいかず、責任追及を断念しています。)、この種の捜査機関発言をあげていけば、まさにきりがありません。

人質司法の中で、自分の生殺与奪を握っている(と感じられる)捜査機関にこんなことを言われて、揺らがない被疑者がいるでしょうか。とくに、初めて留置された被疑者、身に覚えのない被疑事実で留置された方ほど、このような揺さぶりには弱いと思います。

冤罪の危険を思えば、捜査機関のこのような言動は犯罪的ですらあると思います。
でもこの件については、結局誰も責任をとらない(とらせない)のでしょうね。担当検察官も、運が悪かった程度にしか思っていないのではないでしょうか(そんなことはないというのであれば、処分結果を公表してほしいものです。)。おそらく、自分の言動の何が問題なのかすら、自覚がないのでしょう。

最初から冤罪を生みたいと思っている捜査官はいないと思いますが、「取調べの客体」と毎日接しているうちに、感覚が麻痺してくるのでしょうか。それでも僕は最後には内部の心ある人の改革に期待しているところがあるので、お人よし、と言われるのですが。

(以下毎日新聞10月25日より一部引用)
<弁護権侵害>国側に10万円の賠償命令 横浜地裁
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20081025k0000m040118000c.html
検察官が取り調べ中に「弁護過誤だ」などと告げ、弁護権を侵害されたとして、妹尾孝之弁護士(横浜弁護士会)が国に150万円の賠償を求めた訴訟で、横浜地裁は24日、10万円の支払いを命じた。宮坂昌利裁判官は「容疑者との信頼関係を破壊する言動で、弁護士の接見交通権を実質的に侵害しており違法」と指摘した。妹尾弁護士によると、取り調べ中の弁護士批判を違法としたケースは「非常に珍しい」という。
判決によると、妹尾弁護士は06年に競売入札妨害事件で逮捕された神奈川県秦野市元課長(52)の私選弁護人。受任後に元課長が自白調書の署名拒否に転じると、横浜地検の担当副検事は「弁護士は責任とってくれないよ」「洗脳されてるんじゃないの」と述べた。
国側は「副検事は弁護過誤を説明調で話題にした」と主張したが、宮坂裁判官は「元課長が取り調べ内容を記したメモなどの方が信用できる」と退けた。その上で「元課長の弁護人への信頼が激しく揺れ動いたことは容易に想像でき、ルール違反と言わざるを得ない」と批判した。
(以下略、以上引用終わり)

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