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2007年7月 1日 (日)

国籍に絡む二つの報道(フジモリ氏、浦和エスクデロ選手)

「国籍」をめぐる以下の二つの報道を紹介します。

まずは、フジモリ元ペルー大統領が参議院選挙に出馬という報道。

(アサヒドットコム2007年6月28日より一部引用)
フジモリ氏、参院選比例区出馬の声明 国民新党も発表
http://www.asahi.com/politics/update/0628/TKY200706280119.html
国民新党から参院選立候補を要請されていたフジモリ元ペルー大統領(68)は27日午後(日本時間28日午前)、「日本に恩返しする貴重な機会を与えていただいた」などとする声明を出して、参院選立候補を正式に表明した。 (以下略、以上引用終わり)

この件は、二重国籍と国政参政権という大変難しい問題が絡んできますが、その視点からの報道はこれまでまったくというほど見られません。

ちなみにフジモリ氏の場合は、おそらく戸籍法上の「日本の国籍を選択し、かつ、外国の国籍を放棄する旨の宣言」をしたものとして日本国籍を取得しているものと考えられますが(国籍法及び戸籍法の一部を改正する法律附則第3条。なお海外在住日本国籍者にも、大使館から、国籍法所定の時期(EX.22歳まで:国籍法第14条第1項)の選択を迫るパンフレットが送付されるということです)、この宣言をしてもペルーの国籍離脱効果が当然に生まれるわけではありません(ただし国籍法では「選択の宣言をした日本国民は、外国の国籍の離脱に努めなければならない。」とされています)。なのでフジモリ氏は、重国籍状態なのでしょう。
なお著名人では、北海道日本ハムファイターズのダルビッシュ投手が、いずれこの国籍選択の問題に直面することになると思います。

(以下、参考)
グローバル市民権ネット
http://www.gcnet.at/index.html
国際結婚を考える会
http://www.amfe-community.org/

次は、浦和レッズFWエスクデロの日本国籍取得のニュース(ちょっと前のニュースですが)。エスクデロはスペインとアルゼンチンの二重国籍でした。サッカー界ではこの種ニュースも珍しくなくなってきましたね。

(日刊スポーツ2007年6月12日)
浦和FWエスクデロが日本国籍を取得
http://www.nikkansports.com/soccer/p-sc-tp0-20070612-211998.html
(浦和レッドダイヤモンズ公式HP)
http://www.urawa-reds.co.jp/tools/page_store/news_3247.html

いずれのニュースからも、「国籍」というものがもはや自明のものではないことが実態としてわかると思います。

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