4月1日から、改正男女雇用機会均等法も施行されました。
(参照:政府広報オンライン)
http://www.gov-online.go.jp/pickup/2007_02/pickup_d.html
今回の改正では、男女双方に対する差別や間接差別、妊娠・出産などを理由とする不利益な取り扱いなどが禁止されました。
今回の男女雇用機会均等法の主な改正点は、次の6つです(上記の政府広報をもとに、まとめてみました)。
1 性別による差別禁止の範囲の拡大
(1)男女双方に対する差別の禁止(2条1項等)
男性であることを理由とする差別も禁止されました。
(2)禁止される差別の追加、明確化(6条)
これまでの法律では、女性に対する募集・採用、配置・昇進・教育訓練、福利厚生、定年・解雇について差別が禁止されていましたが(5~8条)、改正法ではこれらに加え、降格、職種変更、正社員からパートへなどの雇用形態の変更、退職勧奨、雇止め(労働契約を更新しないこと)についても禁止されました。また、男女で異なる権限を与えることや、男女で業務の配分が異なる取り扱いをすることも禁じられました。
(3)間接差別の禁止(7条)
最近は女性に対する露骨な差別は少なくなっていますが、女性が満たしにくい要件を定め、女性に厳しい条件を課すような巧妙な差別が問題となっています。
そこで、これへの対応策として、業務遂行に必要などの合理的な理由がない場合に、「1.募集・採用に当たり、労働者の身長、体重または体力を要件とすること」「2.コース別雇用管理における総合職の募集・採用に当たり、転居を伴う転勤に応じることができることを要件とすること」「3.昇進に当たり、転勤の経験があることを要件とすること」の省令で定める三つの措置を取ることを「間接差別」として禁止しました。
2 妊娠・出産などを理由とする解雇その他の不利益取り扱いの禁止
(1)省令で定める理由による解雇その他の不利益取り扱いの禁止(9条3項)
これまでの「妊娠・出産・産前産後休業を取得したことを理由とする解雇禁止」に加え、「男女雇用機会均等法の母性健康管理措置を求めたこと、または受けたこと」「労働基準法の母性保護措置を求めたこと、または受けたこと」「妊娠または出産による能力低下または労働不能が生じたこと」などにより、解雇、雇止め、減給、賞与などの不利益な算定、退職、契約内容変更の強要、不利益な配置の変更、降格などの解雇、その他不利益な取り扱いが禁止されました。
(2)妊娠中や産後1年以内の解雇の無効(9条4項)
また、妊娠中や産後1年以内に解雇された場合、事業主が妊娠・出産・産前産後休業の取得などの理由による解雇でないことを証明しない限り、その解雇は無効となります。
3 セクハラ対策(11条)
事業主(派遣先も含む)に、職場での男女に対するセクハラ対策として、セクハラ禁止の周知啓発、セクハラが発生した場合の対処方針の周知啓発、セクハラ相談窓口の設置、相談への的確な対応、再発防止措置、相談者・行為者などのプライバシー保護およびその周知、相談したこと、事実関係の確認に協力したことなどを理由として不利益な取り扱いを行ってはならない旨の周知啓発等の措置をとる義務が定められました。
4 母性健康管理措置(12~13条)
事業主は、妊産婦が保健指導または健康診査を受けるために必要な時間を確保し、妊産婦が保健指導または健康診査に基づく指導事項を守ることができるようにするための措置(時差通勤、休憩回数の増加、勤務時間の短縮、休業など)を取る義務があります。このような措置が取られず、是正指導にも応じない場合には、企業名公表の対象となります。
5 ポジティブ・アクションの推進(14条)
ポジティブ・アクションに取り組む事業主が、その実施状況を公開するに際には、国の援助を受けることができるようになりました。
6 過料の創設(33条)
厚生労働大臣(都道府県労働局長)が事業主に対し、男女均等の取り扱いなど男女雇用機会均等法に関する事項について報告を求めたにもかかわらず、事業主が報告をしない、または虚偽の報告をする場合に、過料の制裁が定められました。